【マツダ車デザイン大絶賛 連戦連勝の理由】あのセンター廃止から大躍進

■現行マツダ車のデザイン採点簿

それでは、現行マツダ車の全モデルを寸評してみよう。

※100点満点で採点

■デミオ/69点

デザインテーマ、魂動をコンパクトカーに再構築し、2014年9月に登場した現行デミオ

前田イズムは感じられるが、現行モデルのなかでは、エクステリアが一番冴えない。先代デミオに比べると、コンパクトカーらしい軽快感に欠け、全体がボテッと重たい印象だ。

もっと大きなクルマのためのデザインを、無理にコンパクトにした印象がある。たとえばAピラー上部を寝かせすぎ、そのぶんノーズが重たく見えている。

ただしインテリアのデザインや質感は、同クラスの国産車のなかでトップクラス。

■アクセラ/86点

2013年10月に登場した現行アクセラ

方向性はデミオと同じだが、サイズが大きいぶん、重ったるさは薄まり、スタイリッシュで躍動感のあるデザインになっている。ボディはやや複雑にうねっていて、いかにもケモノの筋肉。

くいっと持ち上がったヒップポイントが、走りの良さとスピード感を生んでいる。ボディ上部をかなり強く絞っているので、居住性やラゲージ容量はいまひとつ。

■アテンザ/83点

2012年11月のデビュー。デザインやエンジンなど大幅改良を受けているアテンザ

魂動デザインのコンセプトカー「SHINARI」をベースにしている。まだ前田体制になって間もない頃の作品で、面の微妙な甘さも散見されるが、Aピラー付け根が後ろ寄りにあるスポーティなフォルムは、かなりカッコいい。重心が低く立体的なフォルムは、ヨーロッパ車的だ。

■CX-3/90点

全長4275×全幅1765×全高1550mmというコンパクトなサイズのCX-3は015年2月にデビュー

非常にバランスがよく躍動感のあるコンパクトSUVに仕上がっている。最も印象的なのは、波打つショルダーライン。フェンダーは適度にふくらんで、タイヤの存在感=走破性を浮き立たせている。いかにも走りそうだし、カッコいいし、美しくもある。

■CX-5/93点

2012年2月に登場し、大ヒットした初代CX-5に続いて、2017年2月に発売された現行CX-5

CX-5は、サイドにはほとんどキャラクターラインがない。彫刻作品にヘッドライトやグリルなどを削り込んだだけで、ムダなものがない印象だ。その効果で、実際よりも雄大に、大きく見える。非常に質感も高く、わかりやすく言えば「ジャガーのSUVみたい」。

■CX-8/93点

CX-5をベースに3列7人乗りとしたCX-8は2017年12月発売

基本的には、CX-5のホイールベースを伸ばしただけという印象だが、車体が長くなった分、伸びやかでゼイタクなイメージはよりふくらんでいる。

■ロードスター/130点 ※100点満点ですが特別にこの得点としました

2015年5月に登場した現行ロードスターのデザインは世界に衝撃を与えた

現行車種中、世界最高のデザインと言ってもいい。シンプルかつコンパクトでありながら、実物はスーパーカーのような存在感を放つ。それでいてとってもキュート。キュンと持ち上がったお尻は実にセクシーだ。姉妹車のアバルト124スパイダーよりも、むしろこっちのほうがイタリア車っぽい美に満ちている。

実はマツダのデザインは、2015年の4代目ロードスターからかなりテイストが変わっている。キャラクターラインをほとんど排して、大きなパネル面の組み合わせで全体のフォルムを見せるようになった。

その最もわかりやすい例が、コンセプトカーのRX-VISION。前田育男デザインは、より日本的なデザインを目指して、要素を削ぎ落した引き算の美学を追求するようになった。

上/2015年の東京モーターショーで公開されたRX-VISIONはマツダデザインが考える美しいFRスポーツのカタチを追求。下/2017年の東京モーターショーで公開されたVISIONクーペ。基本骨格は伸びやかな4ドアクーペとし、クルマらしい美しさ、マシンとしての性能の高さを感じさせるシルエットとしている。そのうえで要素を削り落として「引き算の美学」を体現したシンプルなフォルム、ショルダー部のシャープな光、ボディサイドのリニアに変化し続ける光と影の移ろいを創り込み、その繊細な動きのコンビネーションによって、より自然な新しい生命感を表現

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