【クルマ終活宣言!!!】誰でも一度は真剣に考える 人生最期の1台はどの車?

■「本当の最後は残価設定ローンでムリ目のクルマを楽しみたい」/渡辺陽一郎(57歳)

手始めにまずは直近で買うクルマはVWゴルフGTI。エンジンは230psを発生する2L、直4ターボ。価格は409万9000円〜

生涯に所有できるクルマの台数は意外に少ない。公共の交通機関を利用しにくい地域ではひとりに1台の所有も多いが、大半は1世帯に1台だ。1台のクルマに5年間乗るとして、20歳から75歳まで運転を続けても、所有できるのは11台にとどまる。

しかも若い頃は予算が乏しく、子育ての時には便利で経済的なミニバンなどを選ぶことが多い。そうなると本当に好きな車種を買えるのは、55~75歳の20年前後で4台程度になる。クルマ人生のフィナーレを飾る1台は何にすべきか。カウントダウンを楽しみながら始めたい。

「最後のクルマはどれにする?」と尋ねられ、真っ先に欲しい車種が思い浮かんだ人は幸せだ。最後は惚れたクルマと一緒になり、ハッピーエンドでいきましょう。

まさにドラマだから、ストーリー展開が重要になる。エンディングをいかに盛り上げるか、クルマ人生のシナリオを作りたい。もちろん将来の話だから、新たに別のクルマが現われて、さらに深く惚れることもあるだろう。シナリオの変更もまた楽しい。

シナリオはエンディングから考えたほうがいいかもしれない。最後は安全で快適なメルセデスベンツEクラス、その手前は体力を問われるスポーツカーのポルシェ911かケイマン、さらに時代が近づいてSUVのアルファロメオステルヴィオ、手始めに直近で買うクルマは多額の予算を費やさずに走りを満喫できるVWゴルフGTIという具合だろうか。

「楽しみはあとに取っておく」ことを言い訳に、当分は極端な高価格車は避けて、堅実なシナリオを立てたい。ポルシェからEクラスへ、というクルマ人生の盛大なフィナーレには多額の予算を要するからだ。

最後から手前で乗りたい候補者の1つ、ポルシェ718ケイマン。価格は6速MTが673万円、7速PDKが720万2000円。搭載されるエンジンは300psを発生する2L、水平対向4気筒ターボ

輸入車の場合、高価格車になると、新車価格に含まれる1台当たりの粗利が多い。多額の儲けを見込んで価格を高めに設定しているのだ。そのためにフルモデルチェンジが近づくと、日本法人を通じて販売奨励金も支給され、3ケタの値引きで売ったりする。

また在庫処分のために、新車を卸した走行距離の短い実質的に未使用の中古車もあり(新古車という表現は禁止されている)、メルセデスベンツE200が500万円少々まで下がったりする。新車に比べて約200万円安い。

このような走行距離が極端に短い中古車が大量に流通すると、普通に使われた中古車が値崩れを起こし、ユーザーが愛車を売る時の金額を下げてしまう。

リセールバリューを悪化させるから業界的には好ましくないが、単純に安く買いたいなら選ぶ手はある。そのかわり数年後に高値で売ることはできない。

また値崩れを抑えて登録台数を増やすため、販売店の試乗車を短期間で入れ替える傾向も見られる。したがって3000~5000㎞を走った中古車も増えた。このような車両なら、先に述べたメルセデスベンツE200が450万円前後まで下がる。

最後の1台は安全で快適なメルセデスベンツEクラス! 渡辺陽一郎氏が狙っているE200アバンギャルドは715万円。184psを発生する2L、直4ターボに9速ATを組み合わせている

いよいよ最後の1台になった時は、残価設定ローンを使う手もある。仮に5年後の残価率が新車時の35%だとすれば、残りの65%を返済した時に手放せる。潔くクルマ人生を終われるわけだ。輸入車には残価を保証しないタイプもあるから注意したいが、今は保証型も増えた。走行距離など規定を守った使い方をすれば、精算は生じない。

いろいろな手段を駆使して、クルマ人生で最愛の1台を手に入れましょう。

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