■「俺はスポーツカーに乗る!」/斎藤聡(57歳)
今、乗りたいクルマを挙げなさいと言われたら、スポーツカーに乗りたいと声を大にして言いたい! 金に糸目をつけなければ、所有したいクルマはたくさんあるが、1000万円、500万円と上限を区切って現実的な価格にしたらどうだろう?
1000万円未満ならBMW M2とケイマンS、それにルノー・アルピーヌA110がいい。M2はまさにボクが若い時に憧れたFRスポーツのカタチ。
しかも抜群の操縦性がある。ケイマンはできればNAがよかったが、それでもピュアスポーツならではの沸き立つようなFUNがある。
基本、マニュアルミッションに乗りたいが、例外としてアルピーヌA110も3台目に入れることにした。速さではなくコントロールする面白さにフォーカスした、いかにもなフレンチスポーツで、その面白さにやっつけられてしまった。
500万円以下ならロードスターとフェアレディZの2台。次点で価格帯に入ればスープラ。ロードスターは鉄板。フェアレディZは意外かもしれないが、MTがあること、20代の一時期乗っていて思い入れがあることが理由。
いずれにしても、最後にもう1台、わがままなクルマ選びとして、自分とクルマとの会話が楽しめるクルマにじっくり乗りたいと思う。
■「未来のクルマはわからないけれどあわてることはない」/鈴木直也(64歳)
新型スープラプロトタイプ試乗会で、多田CEが「純粋な内燃機関スポーツカーはこれが最後かも?」と言ってるのを聞いて、一瞬「そっか、ヤベぇ」と焦ったのですが、これってデジャヴュのような気がするんだよねぇ。
1970年代の初期排ガス規制のころは、「パワフルなスポーツカーは絶滅する」とかいってたし、ミニバン全盛期は「クルマは全部ハコになる」だったし、最近は「電動化車両以外は生き残れない」でしょ。よーく考えると「ホントかよ?」なわけです。
さすがに、クルマの電動化はこれまでとはケタ違いのパラダイムシフトになりそうなのは認める。だけど、ガラケーがスマホに変わったような急激な変化は自動車業界では起こり得ないと思うし、本命のEVだってユーザーが買わなければ絵に描いた餅。需要もないのに法規制などで無理やり普及させようとすれば、フランスみたいな暴動にもなりかねない。
だから、ボク自身60代半ばに差しかかってはいるのだけれど、あわてて「最後の1台」みたいなクルマ選びをする気にはなれない。だって未来がどっちへ転ぶか、まだぜんぜんわからないんだもん。
唯一、確実なのは絶版名車の価格は今後も下がらないだろうってことで、1970年代以前のスポーツカーなどは早めに手に入れておいたほうがいいと思うけど、これはもう完全に趣味の世界。誰にでもお薦めできるこっちゃない。
あまり面白い結論じゃないけど、ぼくの戦略は「その時代その時代でいいと思うクルマを買う」ってこと。たぶん、「最後の1台」もそういう基準で選ぶと思います。基本的には軽くて小さいクルマがいい。
コメント
コメントの使い方私は少し若いけど鈴木さんと同じ意見。実はネガティブに最期の車で検索して2回目のこのページを開いてる。高級車に乗りたいと言ってる方々はまだ元気で金銭的に余裕がある方なのだと思う。
私は、最後はスズキだったか。人もそろそろ終いにしたいし、ずっとトヨタだったのになんだか面白かったな。車だけは安く乗れてきた日本人で良かったと考えてる。まあそこまで車にも固執しなくなった。