フルモデルチェンジの頻度はメーカーの日本市場での本気度
それにしてもフルモデルチェンジは、クルマが進歩するうえで不可欠の世代交代だ。フルモデルチェンジの周期がむやみに延びるとクルマの進化も滞る。特に先進的な安全装備や電動化技術の搭載は、マイナーチェンジや一部改良では対応できず、フルモデルチェンジを要することが多い。
従って日本市場における新型車の発売やフルモデルチェンジの頻度は、日本市場に向けたメーカーの本気度といえるだろう。
そのために人気の下がったセダンは、概してフルモデルチェンジの周期が長い。またコンパクトカーにも同様の車種がある。現行型が生産を終えて次期型にバトンタッチするには、現行型が定められた一定の台数を生産せねばならないからだ。
それよりも少ないと、開発費用などを回収できないから生産を続ける。コンパクトカーのような低価格車は生産すべき台数も多いから、不人気だと周期も長引いてしまう。
軽自動車は、一部の商用車などを除くと、フルモデルチェンジの周期が全般的に短い。国内市場に本気で取り組み、車種を数多くそろえながら、巧みな商品開発で売れ行きを伸ばしているからだ(今は新車販売されるクルマの40%近くが軽自動車)。プラットフォームやエンジンを共通化してコストを抑えていることも、フルモデルチェンジを行いやすくしている。
従ってクルマを買う時には、適度な周期でフルモデルチェンジを行っている車種を選びたい。緊急自動ブレーキを作動できる安全装備などの設計が新しく、それ以外の機能についても、日本のユーザーを大切に考えて開発しているからだ。

日本マーケット専売の軽自動車は、小型・普通乗用車に比べてモデルチェンジサイクルは短く、4〜5年ごとに刷新して、ユーザーに新たな魅力をアピールしている
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