トヨタRAV4はSUV最激戦区で勝てるのか?

■トヨタ販売店の統合がハリアーに不利にはたらく?

 現時点での全国的な扱い店は、RAV4がカローラ店とネッツ店、ハリアーはトヨペット店の専売となっている。

 東京地区だけは2019年4月1日からメーカー資本のトヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店が統合し「トヨタモビリティ東京」が発足したことで、扱い店が同じになる(編集部註:トヨタでは2025年をめどに全国レベルでも既存ディーラー4社を一本化する方針だという)。

 下記ディーラーの証言も踏まえて考えると、今後RAV4が本格的な販売に入れば、ハリアーと競合し、結果ハリアーの存在価値がなくなってしまう可能性は十分にあるだろう。

ニューヨーク国際自動車ショー(2018年3月)でのRAV4発表会の様子。果たしてハリアーやC-HRと食い合うことなく存在感を示していくことができるだろうか(画像は北米仕様)

■【ディーラーの証言】 気になるRAV4納期とハリアーとの関係は?

【証言1】 首都圏カローラ店・ネッツ店

 新型RAV4は好調な受注推移を見せている。4月上旬から予約受注を開始しているが、4月初め現在の納期は3カ月待ち6月中旬以降となっている。発売になれば一挙に8月以降に延びる可能性があるという。

 今のところ4WD車が半分以上と多く、特にラフロード志向の「アドベンチャー」の引き合いが目立つ。2WD車の売れ行きも良いので、こちらの人気動向次第でハリアーは必要なくなり、近い将来にはRAV4に集約される可能性もある。

 事実、ハリアーの購入希望者が新型RAV4に鞍替えしたケースも出ている。

【証言2】 首都圏トヨペット店

 新型RAV4はラフロード走行重視の4WD主体モデルに対してハリアーはシティ感覚のSUVとコンセプトが異なる。販売の80%が2WDで占められるので、両モデルが競合することはあまりないと思う。

 現行モデルの登場が2013年11月だから、来年後半あたりには世代交代の時期を迎える。そうなるとさらにクオリティアップし、上級シフトし、RAV4とのコンセプト分けはさらに明確になるように仕立てるに違いない。

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