マーチスーパーターボ、bB、セラ…常識をぶっ壊した規格外のクルマたち

■失敗作ばかり?! トヨタの真面目な不真面目カーたち

2001年6月に発売されたbBオープンデッキ。トヨタの意気込みとは裏腹に売れずに2003年3月に販売終了

 トヨタという会社は、あまりにも真面目であるせいか、不真面目さに憧れがあり、たまに猛烈に不真面目なクルマを出す。そのなかから1台を選ぶとすれば、bBオープンデッキだろう。

リアドアに小ぶりにして観音開きとしている
リアウィンドウを跳ね上げ、その下のデッキスルードアを倒すと、キャビンと荷台をつなぐことができる

 bB のラゲージ部をピックアップトラックのようにしつつ、ルーフキャリアでクルマの輪郭をイメージさせることで、ヨーロピアンなステーションワゴンもかすかに髣髴とさせるという、超クロスオーバー&一発芸的なクルマだった。

 開発陣によると、これは「健康的な昼間の bB 」ということで、アウトドアでアクティブに楽しむことをイメージしたようだが、アクティブに荷物を積むにはオープンデッキ部は狭すぎて使い道がなかった。

 結局、健康的というより、刹那的な珍車として歴史に名を遺すことになった。

 そのほか、トヨタの真面目に不真面目なクルマとしては、ガルウイングのセラ、アルファロメオへのオマージュだったヴェロッサ、WiLLシリーズ(3台)などがある。

 どれも真面目に不真面目に取り組みすぎていて、楽天的になり切れない日本人の悲哀を感じさせた。涙が出ます。

1990年に登場したガルウイングドアを持つトヨタセラ<br>
1990年に登場したガルウイングドアを持つトヨタセラ
2001年7月に発売されたトヨタヴェロッサ。 成り立ちとしてはマークⅡの兄弟車でクレスタの後継モデル。ヴェロッサはイタリア語の「Vero(真実)」と「Rosso(赤)」からの造語。トヨタが作った、なんちゃってイタ車と揶揄された
2001年7月に発売されたトヨタヴェロッサ。 成り立ちとしてはマークⅡの兄弟車でクレスタの後継モデル。ヴェロッサはイタリア語の「Vero(真実)」と「Rosso(赤)」からの造語。トヨタが作った、なんちゃってイタ車と揶揄された
日本の異業種企業を集めてWiLLという1つのブランドを作り上げたが、トヨタからはWiLLブランド第一弾として2001年1月に登場させたWiLL Vi。ヴィッツをベースにかぼちゃの馬車をモチーフしたエクステリアが特徴<br>
日本の異業種企業を集めてWiLLという1つのブランドを作り上げたが、トヨタからはWiLLブランド第一弾として2001年1月に登場させたWiLL Vi。ヴィッツをベースにかぼちゃの馬車をモチーフしたエクステリアが特徴
2001年4月に発売されたWiLL VS。ステルス戦闘機をモチーフにしたデザイン重視のクルマだった<br>
2001年4月に発売されたWiLL VS。ステルス戦闘機をモチーフにしたデザイン重視のクルマだった
ディスプレイ一体型ヘルメットをデザインコンセプトに、車載通信情報サービスG-BOOKを搭載したWiLLサイファは2002年10月登場

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