軽自動車の衝突安全性は?
軽自動車はボディが小さいために、衝突安全性が低いと思われがちだが、自動車事故対策機構が行ったJNCAPの評価によると決して悪くない。
例えば2017年にテストしたホンダN-BOXは、総合評価が184.1点とされた。同年に行われたステップワゴンの180.9点、シビックセダンの180.8点を上まわる。
点数の内訳を見ると、N-BOXは歩行者保護性能が高く、総合評価を押し上げた。それでも乗員保護性能も88.8点だから充分に優れている。ホンダ車両同士で比べて、軽自動車と小型/普通車の衝突安全性に差はない。
またN-WGNは、現時点でフルモデルチェンジを控え、プラットフォームは現行N-BOXよりも世代が古いが、2013年のテストで178.8点を獲得した。N-WGNは歩行者保護性能が高いが、乗員保護性能も87.35点だから良好だ。
このほかダイハツはキャストが166点、ミライースも165.7点を獲得している。
スズキはワゴンRが163点で、日産は先代デイズが161.8点であった。いずれも160点以上だ。日産ノートが2012年のテストながら162.3点、ミラージュは163.4点だから、小型車と比較して、軽自動車は劣っていない。
事故の回避と、衝突後の乗員保護性能の両方で軽自動車は満足できる。
ただし軽自動車は室内幅が狭いため、乗員とドアパネルやピラーとの間隔も小型/普通車に比べて狭い。その意味でサイド&カーテンエアバッグが装着されると安心感が高まる。
また軽自動車と小型/普通車を併用する場合は、動力性能の違いに注意したい。これで事故を防ぐこともできる。
大きな交差点を動力性能の高い小型/普通車と同じ感覚で曲がると、軽自動車は加速力が鈍く、対向車と接近する危険も生じやすいからだ。
軽自動車だけを使うなら問題ないが、小型/普通車と併用するユーザーは、軽自動車をターボにして性能の格差を抑えるといった工夫も必要だろう。このあたりは試乗して判断したい。
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