一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表している、2019年4月の新車販売台数ランキングベスト10の自動車メーカー別に見てみると、トヨタが7車種、日産が1車種そしてホンダが2車種となっている。
そのうち、ファミリーカーの定番となっているミニバンは7位のトヨタシエンタ、9位のトヨタヴォクシーそして10位のホンダフリードの3モデルのみ。
日産セレナは年度末の販売攻勢の影響で、13位まで落ち込んでいる。トヨタが圧倒的な強さを見せつける中で、ホンダは8位のフィットと10位のフリードとやや寂しい感はあるが、その販売台数差は約400台。
こうしてみると、フリードは現在のホンダの屋台骨を支えているクルマの一台と言えるはず。ここでは、ホンダの主力車種となったコンパクトサイズミニバンのフリードの中古車事情に迫ってみる。
文:萩原文博/写真:ホンダ
■「最高にちょうどいいホンダ」は2代目も継承している
2代目となる現行型フリードは2016年9月より販売開始された。「7days Wonderful Mobility」をコンセプトに、「いつでも」、「どこでも」、「だれでも」用途に応じて思い通りに使えるコンパクトミニバンとして開発された。
リアに採用したスライドドアの開口幅は665mmに拡大。さらにステップ高を390mmと15mm下げたことで乗降性が向上している。
室内空間は先代モデルより1~3列目のヒップポイント間距離を90mm拡大し、全列で大人が快適に過ごせるスペースを確保。
乗車定員は6人乗りと7人乗りを設定し、1列目・2列目フラットモード、2列目・3列目フラットモードなど多彩なシートアレンジが可能。
また6人乗りの3列シートはキャプテンシートを採用し、360mmのロングスライドが可能となっている。
搭載されているパワートレインは最高出力131ps、最大トルク155Nmを発生する1.5L直列4気筒DOHCエンジン。
そして、最高出力110ps、最大トルク134Nmを発生する1.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたスポーツハイブリッドi-DCDというホンダ独自のハイブリッドシステムの2種類。
駆動方式は両パワーユニットで2WDと4WDを設定し、JC08モード燃費は17.6~27.2km/Lを実現している。また、コンパクトミニバンでハイブリッド4WDを設定しているのはフリードだけとなっている。
先進の運転支援システムは衝突軽減ブレーキ(CMBS)をはじめ、ACC(アダプティブクルーズコントロール)など8つの機能がパッケージングされた安全運転支援システム、ホンダセンシングを設定する。
ドライバーの負担を軽減し安全運転に寄与している。それでは、現行型フリードの中古車事情を見てみよう。
■人気グレードはガソリンモデル+ホンダセンシング
現在、現行型フリードの中古車の流通台数は約640台で、平均相場は約218万円。
3カ月前の時点での流通台数は約520台だったので、流通台数は右肩上がりで増えているものの、平均相場は約219万円なので、値動きは横這いで推移している。
流通している中古車のグレードを見てみると、最も多いのが約32.5%を占めているガソリン車の1.5Gホンダセンシング。
次いで多いのはハイブリッド車のハイブリッドGホンダセンシングで約26.7%そしてハイブリッド車の最上級グレードハイブリッドEXとなっています。
流通台数の多いグレードの平均相場の推移を見てみると、1.5Gホンダセンシングは3カ月前が208万円で今月が207万円。ハイブリッドGホンダセンシングは3カ月前が239万円で今月が237万円。
そしてハイブリッドEXは247万円から238万円と3カ月で約9万円の値落ちを示している。
フリード全体も値動きが鈍く横這いとなっていたが、流通台数の多いガソリン車の1.5GホンダセンシングそしてハイブリッドGホンダセンシングはほぼ横這いとなっている。
一方のハイブリッドEXは大幅な値落ち、またハイブリッドGホンダセンシング4WDはわずかながら値上がり傾向を示しているなどとグレードによって値動きが様々となっている。
そのような複雑な値動きを見せる現行型フリードの中古車でオススメのグレードはハッキリとした値落ち傾向を示した6人乗りのハイブリッドEXだ。
流通台数は全体の約10%と多くはないが、運転支援システムのホンダセンシングをはじインテリアイルミネーションや空気清浄機機能付きフルオートエアコンなどガセットになったCパッケージなどが標準装備されたグレードだ。
中古車の価格帯は約169万~約277.8万円で、高価格帯は走行距離の短いおろしたて中古車が並んでいる。
オプションのナビゲーションが搭載されているクルマが多いので、お得感はさらに高まっている。
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