ホンダは、新型フィットを今秋に開催される東京モーターショーで発表する。
そして、オデッセイやステップワゴンなどに搭載されている2モーターハイブリッドシステムi-MMDを新型フィットに搭載される。
秋のフルモデルチェンジが予告され、現行型フィットはモデル末期を迎えているにも関わらず2019年1~6月の販売台数は4万5089台対前年比94%と大きな落ち込みもなくキープしているのはさすがベストセラーモデルと言える所以だ。
今回はコンパクトカーのベストセラーモデルである現行型ホンダフィットの中古車事情について紹介しよう。
文:萩原文博 写真:ホンダ
まず、今までのフィットを振り返る
3代目となる現行型フィットは2013年9月に登場。プラットフォームは一新され、先代モデルに比べて全長とホイールベースが延長され室内空間が拡大。
さらに搭載するパワートレインも全面刷新され、ガソリン車は1.3L、1.5L直列4気筒DOHCエンジンを搭載。トランスミッションはCVTを中心に、一部グレードに5速MT、6速MTを用意。
また、ハイブリッドシステムも一新され、スポーツハイブリッドi-DCDと呼ばれる1.5L+1モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。ミッションは7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を採用した。
しかし、デビュー当初このDCTの制御系でリコールを連発してしまい、ややネガティブなイメージが付いてしまった。2017年6月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更とともにホンダ独自の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を多くのグレードに標準装備し安全性を向上させている。
現在、現行型フィットの中古車は約3900台流通しており、フィット全体の約56%を占めておりフィットの中古車の中心といえる状況だ。フィットがコンパクトカーのベストセラーモデルというのは中古車の年式分布にもしっかりと表れている。
一般的なクルマはフルモデルチェンジした1~2年後の流通台数が最大で、その後減少し商品力を磨いたマイナーチェンジでやや盛り返し、その後フェードアウトという形になる。
フィットの場合確かに2013年にフルモデルチェンジを行い、翌年の2014年が約1200台と最大となっているが、その後も約400~500台をキープし、マイナーチェンジ後の2018年に約900台という流通台数を記録。この爆発力こそベストセラーモデルの実力なのだ。
現行型はいくらで買えるのかを検証
現行型フィットの中古車の平均価格の推移を見てみると、最大の需要期後の4月が約121万円。そして今月も約121万円と多少の変動はあるものの実質的には横這いとなっている。
一方の流通台数は3カ月前が約3380台、そして現在が約3900台とわずか3カ月で500台以上も増加し、選び放題と言える状況だ。一般的に中古車は3年、5年、7年と車検サイクルを迎えた年に値落ち幅が大きくなる傾向がある。
それは買取する際に残車検期間が半年を切ると車検切れと同じと見なされ査定額が下がってしまうからだ。フィットでこの法則を当てはめると5年落ちの2014年、3年落ちの2016年となる。
しかしここでは5年落ちの2014年とマイナーチェンジを行い先進運転支援装備「ホンダセンシングが」が装備された後期型の2017年式で比べてみたい。
コメント
コメントの使い方