■時間制の問題と表示の有無
SAPAには、いろいろな種類の急速充電器が設置されている。従来は最大出力40kWや50kWが中心だったが、最近新設されているのは、90kWや150kWといった高性能器だ。
現在、チャデモの急速充電器の利用料は時間制。40kW器でも150kW器でも、時間あたりの利用料は同じなので、高出力の充電器を使ったほうが割安になる(eモビリティパワーのビジター料金は90kW器以上の場合4割高になるが、それでも割安)。
ガソリンで言えば、「リッターいくら」ではなく、ガソリンスタンドの滞在時間でガソリン代が決まるようなもので不条理すぎる。EVユーザーは、少しでも高出力の充電器を使いたいと考えることになる。
ところが、日本の急速充電器には、最大出力がわかりやすく表示されていない。新電元製の150kW器は「最大150kW」と赤い文字で書いてあるが、他の機器にはそのような表示がない。入口にガソリン価格が表示されていないセルフスタンドみたいなものだ。
しかも急速充電器の場合、最大出力で3倍以上の開きがある。「入れてみたらガソリン単価が3倍でした」なんてことがあったら、ドライバーは激怒するが、EVではそんな状況がアタリマエ。慣れれば機器で見分けがつくようになるとは言え、EVを初めて買おうとしているユーザーには不安だらけだ。
実際にEVユーザーになれば、スマホのアプリ等で各SAPAの充電器の性能を確認できることに気付くが、それでも不安は残る。
たとえば東名・海老名SA。上下線それぞれ3基づつ充電器があり、うち2基が50kW、1基が90kWだが、そういった表示が機器に書かれていない。EV初心者は、どれがどれだがサッパリわからない。
新東名の浜松SAは上下線とも90kWが6口、150kWが2口、合計8口の急速充電器が並んでいるが、性能が違う充電器が同じ場所にあるだけで、初心者は戸惑う。
浜松SAの場合、150kW器にはそう書いてあるからまだいいが、遠くからはよくわからない。ガソリンスタンドの価格看板のように、一目で判別できるくらい大きく表示すべきだ。
コメント
コメントの使い方写真にボンゴ(バネットかも?)のキャンピングEVが停まってる。いつ販売されたのか気になります。
高速道路の急速充電器は、リーフなどが発売された十年以上も前に無料で各所設置され、電気自動車は高速を何キロ走っても1回千円みたいなキャンペーンまでやって始めたのに、
最大手が急速充電車の製造を控えたため、日本全体では世界に取り残されることになってしまった。責任感じてる人がいれば世界に追いつくために、多方面で頑張ってほしいっす。