待ちに待ったマイナーチェンジ版のスカイラインを試乗できる時がやってきた! ベストカーとしてはやはりV6、3Lツインターボエンジンを搭載したモデルが気になる。
このV6、3Lツインターボにはチューニングの違いで304ps/40.8kgm仕様の「GT」系と、405ps/48.4kgm仕様の「400R」の2タイプが用意されている。
当然400Rが気になるのだが、今回の試乗会では残念ながら400Rの準備がなく、ベースモデルともいえる304psモデルのインプレッションをお伝えしたい。
もちろん、世間的にもっとも注目が集まっているであろう、高速道路同一車線でのハンズオフを可能とした「プロパイロット2.0」についてもたっぷりご紹介する。
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※本稿は2019年9月のものです
文・写真:ベストカー編集部(撮影:奥隅圭之)
初出:『ベストカー』 2019年10月10日号(試乗日:8月28日)
■先代から大きくリファインされた外観
まずはマイチェンスカイラインの全体像。大きく印象を変えたフロントマスクや丸形テールランプを採用したリアコンビランプなど、エクステリアのリファインが第1のポイント。
そしてV6、3.5Lハイブリッドモデルには前述の『プロパイロット2.0』が標準搭載されたのが技術的には大きなポイントとなる。
一方で、北米モデルには以前から搭載され、国内モデルへの待望論が大きかったV6、3Lツインターボエンジン搭載モデルが登場し、直4、2Lターボエンジンが廃止された。この3Lツインターボモデルには『プロパイロット2.0』はオプションとしても搭載されない。
■V6、3Lツインターボ搭載モデルは軽快なスポーツセダン!
では3Lツインターボを搭載するGTタイプPで走り出そう!
エンジン自体は特に荒々しいことなどもなく、思ったほどの強烈なインパクトはないのだが、それでも2000rpmあたりからアクセル踏力に応じてグググググと立ち上がるトルク感は気持ちがいい。
そのままアクセルを踏み込んでいけば7000rpm直前まで淀みなく吹け上がり、車速はグイグイと上昇する。クルマ全体が軽くなった印象だ。
実際、ハイブリッドモデルと比べると110~120kg軽いのだが、そうした物理的な軽さと同時に、アクセルワークに対してレスポンスよく車体が反応してくれることから感じる「軽快感」が気持ちいい。
これまであった直4、2Lターボでは感じられなかったフィーリングだ。
この軽快感はハンドリングからも伝わってくる。ハイブリッドモデルがドッシリとした重厚な操舵感なのに対し、3Lターボは操舵に対して俊敏にノーズが反応し、スッスッと向きを変えてくれる。
今回のマイチェンで国内仕様のスカイラインはすべてのグレードでバイワイヤー式の「ダイレクトアダプティブステアリング」(DAS)が標準装備となっているのだが、初期モデルで感じた違和感はすっかり影を潜め、操舵に対する車体の反応、逆にタイヤ側から入ってくる反力に対するステアリングでのキックバックなど、ドライバーが感じ取る『操舵感』がとても自然で洗練されている。
予備知識がなければDASであることはわからないだろう。それほど自然で、しかもハイレベルのハンドリングチューニングを実現している。
これならスカイラインはスポーツセダンだ! と自信を持ってオススメできる。
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