【新型スカイラインの超進化を見た!!】 プロパイロット2.0は異次元の安心感がここに

■手放しでコーナーもスムーズ走行!! 「プロパイロット2.0」は未体験ゾーンに!

 プロパイロットは高速道路における同一車線走行を基本としており、アクセル、ブレーキ、ハンドル操作の支援をする。ドライバーは常にハンドルに手を添えている必要がある。

 これに対し「2.0」は「高速道路の複数車線」を対象としている点が最大の違い。そしてカーナビで目的地を設定し、ルートガイド状態にある場合、一定の条件を満たせばハンズオフ、つまり手放しでのドライブが可能となっているのがトピックスだ。

 極端な話、100km/hでACC(アダプティブクルーズコントロール)を作動させながら高速道路を延々と手放し状態で走り続けることができるのだ。

メーターパネル内のプロパイロットモニター画面の表示がブルーになっていることがおわかりいただけるだろうか!? この状態になるとハンズオフ運転が可能となる

 これには3D高精度地図データの存在が不可欠。プロパイロット2.0には高速道路の大部分の区間を網羅する3D高精度地図データがインストールされており、年数回自動的にアップデートされるようになっている。

 さらにフロントのミリ波レーダー、3眼カメラ、4つのサイドレーダー、7つのカメラ、12個のソナーによる360度センシングにより自車周辺を検知。

 周辺車両の存在はもちろんのこと、白線や標識などを見ている。

 GPSによる自車位置情報と3D高精度地図の情報を照合し、数センチ単位で自車の位置を把握して車線内のセンターをキープするように制御する。

 カメラの情報から車線内をキープする一般的なLKA(レーンキープアシスト)がリアクティブ制御なのに対し、プロパイロット2.0のLKAはアクティブ制御ということだ。

 さらに高精度地図情報により、カメラで把握するよりも前方の道路形状(曲率や勾配等)がわかっているため、コーナーの曲率に合わせた滑らかな自動操舵やACCの速度コントロールが可能となる。

 実際、ACCの加減速はスムーズで動きはベテランドライバーのアクセル操作と遜色ない印象だ。

最初は手の置きどころに戸惑ってしまったハンズオフドライブ。高速道路のコーナー区間も車線のど真ん中を安定してビシッとトレースするので安心感は高い

 メーターパネル内のモニター画面がグリーンで表示されている時は手放し不可の状況。例えば中央分離帯のない対面通行区間だったり、分岐や合流が多い区間や車線がなくなる料金所手前など。

 制限速度でACCが作動してしばらくすると、このグリーンだった表示がブルーに切り替わる。ハンズオフが可能となった合図だ。

 むむむむ……、最初は恐る恐る手を離してハンドルの近くに漂わせていたのだが、直線はもちろんのこと、コーナー区間でもビシッと車線中央をキープして淡々と走り続けるので、こちらも次第に安心感が高まってくる。一般的なLKAの操舵支援システムとは次元が違う。

 車線内で小刻みにフラフラするようなことはいっさいなく、そこにレールが敷かれているかのごとく一直線に安定している。すると今度は手の置き場が気になってくる。

右側下のブルーのマークがプロパイロットのメインスイッチ。中央部のセットボタンを押すと作動開始となる。ルートガイド走行時、車線変更の必要が生じるとクルマ側からその提案がなされ、承認する場合は右上のスイッチを押す

 右肘を窓枠に乗せてみたり、アシストグリップを握ってみたりするのだが、イマイチ落ち着かない。結局、膝の上に置くのがなんとなく収まりがいいと感じた。

 分岐点に近づくとモニター画面に車線変更を提案する文字が出る。ステアリングのスイッチで承認すると自動的にウインカーが点滅。ここでブルーからグリーンに表示が変わりステアリングに手を添える。

 後方モニターカメラが車線変更の安全を確認するとスススとステアリングが動きスムーズに分流車線に移動しウインカーは消灯。現時点では車線移動時のハンズオフは法規制上できないのだが、技術的には充分可能だろう。

 とはいえ今後の課題もある。技術的というよりも法規制面の問題なのだが、ハンズオフは制限速度の領域でしか機能しない。また60km/h以下では作動しない。

 例えば分岐車線で制限速度が50km/hとなるとキャンセルされる。現実的な交通の流れを考えると、多少の速度超過を許容する現実的な運用も必要になってくるだろう。行政当局との綿密な調整が必要だ。

高速道路出口ではクルマが自動的に車線変更を提案:中央道上野原インターで本線から分流して行く場面。ハンドルに手は添えているが、ウインカー動作から操舵までクルマまかせの状態
スカイライングレード展開と価格表
スカイライン主要諸元

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