クルマにまつわるさまざまな不思議を追う本企画。今回、驚きだったのは、日産ノートが2016年11月の新車販売台数ランキングで1位となったこと。
プリウス、アクアなどが上位の常連だったなかに、突如現れたノート。今回はその秘密に迫る。
ベストカー2017年1月26日号
サニー以来の30年2カ月ぶりの快挙
ドライブを楽しんでいたある日、首都高速3号線を走行中に聞いていたラジオからこんなニュースが飛び込んできました。
「2016年11月の新車販売台数ランキングで、日産ノートが1万5046台で1位となり、日産車が新車販売台数1位になるのは1986年9月のサニー以来、30年2カ月ぶりの快挙となります」
このニュースを聞いた後にツイッターを見ると、「マジかあ、ノート凄い、e-POWERのおかげだろ、たった1カ月天下だろ」と意外に反応は大きかったようですね。
でも1カ月とはいえ、にわかに信じられません。読者のみなさんのなかにも「あのノートが1位になるなんてホント?」と思った人も多いんじゃないかな。しかも日産車が1位になったのは30年ぶりとはこれまたビックリ。
そこで1986年9月の新車販売台数データを探したら出てきましたよ。2位のカローラに2927台の差を付けてサニーが堂々の1位。40代以上の読者は懐かしく思う、トラッドサニーでありました。
ノートが1位になったわけとは?
急激に売れ始めたのは、11月2日にマイナーチェンジし、同時に新開発のパワーユニット、e-POWERを追加してから。
発売約3週間を経過した時点では月間販売目標の2倍となる約2万台の受注を獲得。その原動力はなにか? その答えはすぐにわかりました。
ノート全体に占める販売割合ですがe-POWERが78%! こりゃあe-POWERさまさまですな。JC08モードは37.2km/L、価格も177万2280円とくれば、バカ売れは当然でしょう。
でもよくよく見ると、うん? 37.2㎞/LをマークしているのはSグレードだけで、177万2280円という価格設定はエアコンが用意されていないからです。
Sグレードのすぐ上のグレード、e-POWER X(195万9120円)やトップグレードのe-POWERメダリスト(224万4244円)のJC08モード燃費は34.0km/Lとなるのです。
う~ん、どのグレードが人気なのか、さっぱりわからん。バカ売れできっとニコニコ顔の日産ディーラーマンに聞けば一発でわかるに違いない……ということで都内のノートを取り扱うディーラーに行って情報収集することにしました。
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