2030年までに純ガソリン車の新車販売ゼロは本当に可能なのか?

■実はクルマも何度か大変化があった

 実は自動車業界ではATシフトという似たような出来事を経験済みだ。

 AT車が普及して以降、MT車を知らない世代が増え、ドライバーの感覚や購買行動は大きく変わった。今の若者にシフトダウンのテクニックを語っても「何それ?」という顔をされるに違いない。

 しかもEVになれば、モーターの工学的特性上、低回転域から大きなトルクが得られる(そもそもトランスミッションというのは、高回転域にならないとトルクが得られない内燃機関の欠点を克服するために作られたものであり、工学的特性としてはモーターの方がむしろ自動車用途に向いているとすら言える)。

 EV時代には、シフトダウンという概念も消滅する可能性が高く、一般的なドライバーにとっては、(常用域のトルクが太い)EVの方が圧倒的に運転しやすいのではないだろうか。

わたしたちが見ている景色は、10年後にはガラッと変わっているかもしれない(AdobeStock@slavun)
わたしたちが見ている景色は、10年後にはガラッと変わっているかもしれない(AdobeStock@slavun)

 実際、EV化で先行する欧州では、EVユーザーはメーカーへのこだわりが薄いという傾向があるとの調査結果も出ている。クルマに関する従来の常識は、あと数年で大きく変わると思った方がよい。

【画像ギャラリー】 国産車でも続々! いま買える魅力的なEV、PHVモデルたち

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!