日産営業利益98.5%減 北米も欧州も大不振!! 1.2万人リストラ決心と西川社長の”腹積もり”


■1万2500人のリストラ決断と西川社長の腹積もり

 こうした中、日産は不振が続く業績を立て直すため、2022年度までに世界中のグループ全従業員の約1割に相当する1万2500人を削減する大胆な構造改革を打ち出した。

 国内でも20年3月末までに、福岡の苅田工場で450人、栃木工場で430人の期間従業員の採用抑制に踏み切る方針だ。

 また、販売が伸び悩む新興国を中心にインドネシアやスペインなど海外工場の閉鎖を含め世界14工場で生産能力の1割を減らし、年産660万台規模に縮小する。

 ゴーン前会長の拡大路線で過剰に膨らんだ生産規模を適正化し、安定的に利益を稼ぎ出す企業体質に改める狙いがある。

 決算会見の席で同時に事業改革を発表した西川社長は「収益の負担になっていた不採算事業を厳しく選択し、今後2年をめどに回復する」と言い切った。

 あえて「2年」という期間限定の”短期勝負”に打って出た背景には、社内外で西川社長への経営責任を問う声も一向に静まらないため、「負の遺産」の処理を急いで、リストラにメドをつけたら身を引く”腹つもり”があることを強調したかったからだろう。

「ポスト西川」の有力候補とされる日産の関潤専務執行役員。
東風汽車有限公司(日産の中国合弁会社)総裁を務めるなど海外経験も豊富

 今回の会見中に”ポスト西川”の有力候補の関潤・専務執行役員にも事業改革の補足説明をさせたのは、その意思表示とも受け取れる。

 今回の決算では”厚化粧”もせずに営業利益を赤字スレスレの16億円としたのは思い切って膿を出し切る覚悟で危機感を訴えた狙いもある。

 喫緊の事業仕分けでは、この先もリターンが期待できない新興国向けの低価格ブランドの「ダットサン」の戦略見直しなどは避けられそうにない。

 後ろ向きの改革を急ぐ一方で、22年度までに20車種の新型モデルを投入する計画で、18年度は3.8%まで落ち込んだ営業利益率を6%まで回復させるという。

 この業界は、自動運転など新技術をめぐる開発競争が一段と厳しくなる中で、企業連合を組む仏ルノーとの資本関係見直しの厄介な宿題も残る。

 単独での業績の回復は容易ではないが、その立て直しのカギを握るのは、グローバル市場に投入する予定の20の新型モデルのうち、「技術の日産」に恥じないような太鼓判を押せる「世界戦略車」が”売れ筋”としてどれだけヒットするのかどうかで「脱ゴーン」改革の運命が決まる。

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