祝25周年達成!! ポータブルナビの王者ゴリラの成功の秘訣と最新モデル

■高速のトンネルなども強い

2012年に発売された自転車用の「サイクルゴリラ」CN-MC02Lは、ゴリラの持つ高い耐久性を生かした製品。アウトドアで使うためにバッテリーを強化し、防滴性能を高めた。もちろん車載にも対応する

 元々ゴリラには高精度な自車位置を測位する「Gロケーション」と呼ばれるシステムが搭載されている。

 GPSだけに頼る低価格のPNDやスマホの場合、トンネルや高層ビル群の間では自車位置をロスト、または道から1本ずれた位置に自車を表示するケースもまだまだ存在する。

 一例だが都市高速の中にはトンネル内で分岐を行う場所も多い。また当然のことだが、距離の長いトンネルでも自車位置を正確に把握するのは難しい。

 その点でもゴリラの場合は本体に専用の「Gジャイロ」を搭載、さらに準天頂衛星システムである「みちびき」などにも対応している。

 しかし、欠点がないわけではない。

 ゴリラのライバルとして挙がるのはやはりスマホナビだが、元々が通信機器であるスマホはその機能を最大限に生かし、地図更新や機能のアップデートが早い点が特徴である。

 後述するがゴリラにも地図更新機能を持つモデルは存在するがリアルタイム性という点では一歩譲る格好になる。

■注目の新製品、ここがスゴイ!

新型ゴリラCN-G1400VD(オープン価格・6月中旬発売予定)。7V型モニターと16 GBのメモリーを搭載し、VICS WIDE対応。無料地図更新がうれしい

 2020年5月12日に発表(発売は6月中旬の予定)された新型ゴリラは3種類。7V型モニター搭載で無料地図更新付きのCN-G1400VDと7V型だが無料地図更新のないCN-G740D、そしてひと回り小さい5V型のCN-G540Dだ。

 新型ゴリラではこれまでの「手堅い」機能にプラスしてより進化したことがわかる。

 その中で一番注目したいのが全国の市街地を100%カバーする「全国市街地図」を初搭載したことだ。

 2019年モデルが1295都市だったのに対し、新型は1741都市で100%カバーしたというのは驚きである。

 地図は信頼できるゼンリン製で道路形状はもちろん、建物の形状まで把握できるので全国何処でも詳細地図が利用できる。

 正直これまで市街地詳細地図は人口の多い都市部を中心に収録してきた。もちろん毎年エリアが拡大していたが100%というのには驚くばかりだ。ある意味、地図に関しては頂点を極めたと言っても良いかもしれない。

■地図更新と渋滞回避もレベルアップ

新型ゴリラCN-G740D(オープン価格・6月中旬発売予定)。7V型だがVICSアンテナや無料地図更新が付属しない。その分実勢価格が下がるはずだ

 ゴリラは最上位モデルにこれまでも「地図更新機能」を搭載してきたが、今回も最上位モデルである「CN-G1400VD」には2023年7月末までの最大3年間に2ヶ月に一度の「部分更新」にプラスして期間中に一度「全地図更新」を可能にした。

 この全地図更新は前述した「全国市街地図」のほか、ガイドブック情報なども全て更新する。これが無料でいうのだからコスパを考えるとこの上位モデルがオススメであることは間違いないだろう。

 さらに渋滞回避もレベルアップした。

 最上位モデルには従来同様、渋滞情報を取得し画面上に表示できる「VICS-WIDE」が搭載されているが、他の走行車両から取得し活用できる「プローブ情報」の提供エリアが拡大した点が大きい。

 VICS-WIDEを活用し渋滞回避を行う「スイテルート案内」のレベルもこれらにより徐々に向上してくるはずだし、その渋滞回避レベルを3段階に調整できる機能はゴリラだけにしか搭載されていない。

 新型ゴリラは3モデル設定されているのでユーザーニーズに合わせて選べる。余談だが筆者は昨年発表した「CN-G1300VD」を所有しているが、据え置きモデルにも引けを取らない性能に満足している。

 その流れを汲む「CN-G1400VD」が機能の充実度やコスパも考えるとやはりオススメしたい。

新型ゴリラCN-G540D(オープン価格・6月中旬発売予定)。 5V型モニター搭載のエントリーモデル

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