損しない賢い買い方指南 中古タイヤ選びの5つの重要ポイント

 タイヤ交換の効果は絶大で、なおかつ交換前と交換後の変化がわかりやすいのもいい。しかし、タイヤを4本交換するとなると、タイヤ代×4本、それに工賃……、と考えるとそれなりの出費になる。

 パーツ類も含めカー用品は中古品が多く出回っていて、直接お店で買うこともできれば、ネット通販などでの購入も可能だ。中古のいいところは、安く手に入れることができる点にある。

 しかしタイヤも中古品はあるが、安全に直結する重要なものだけに、安物買いの銭失いで終わらず、バーストしてしまった、ということも充分に起こりうる。

 中古タイヤを選ぶ場合にどのような点に注目すればいいのか? 中古タイヤの賢い買い方について、斎藤聡氏がレクチャーする。

文/斎藤聡
写真/ベストカー編集部、ベストカーWeb編集部

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■ファーストコンタクトが重要

タイヤは新しいものに交換すると効果絶大で、クルマが大きくリフレッシュされる。なぜなら古いタイヤは走行による摩耗だけでなく、日射による紫外線などによって材料のゴムが柔軟性を失い、劣化しているからだ

 最初に断っておきたいのは、中古タイヤはリスクがあるということ。それは、誰がどんな状況で、どんなふうに使っていたかわからないからです。

 ある程度のタイヤの目利きができない人は、実はあまりお勧めしたくない、というのが本音です。もちろんダメなタイヤばかりではなないので、中には掘り出し物もあると思います。 

 それを見極めるにはどうしたらいいか、というと、まずは普段からタイヤに興味を持って、摩耗具合とか、経年変化(劣化)の具合を観察すること。

写真は新品状態のタイヤ。目の前のそれが磨いて誤魔化している物か、本物の新品か。見極める目が必要だ

 いきなりそんなこと言われたって……、と思うかもしれませんが、タイヤをじっくり見たこともない人がまともな中古タイヤを選べるはずがないからです。

 では実際にタイヤを目利きする場合の5つのポイントを紹介しましょう。

 その前に、まずタイヤの風情というか、全体の印象を見ます。

 新品ぽいとか、しゃきっとしている。逆にどことなくくたびれている感じなどです。ゴムの質感とか、摩耗の具合、傷み具合など、全体の印象を作っていることが多いからです。

 なので実はファーストコンタクトの印象が好感なのか、違和感なのかでほとんどタイヤの見極めは完了なんです。いいと感じたタイヤを選ぶようにします。

 そのうえで各部を見ていきます。

■ポイント1:残溝のチェック

スリップサインは法定により、溝残量が1.6mm以下になるとトレッド面とツライチになる。そうなったタイヤだと保安基準違反だし、何より雨天時にすぐハイドロプレーニングを起こすので、危険だ

 新品タイヤ溝の深さは8~8.5㎜くらいです。そしてタイヤは5部山よりも摩耗が進むとウエット性能(タイハイドロプレーニング性能)がガクッと下がります。

 5部山≒残溝4㎜はタイヤの交換を考え始めるタイミングです。購入したタイヤを履いてしばらく走るわけですから、せいぜい8分山くらいは欲しいところです。

■ポイント2:摩耗具合のチェックその2

 偏摩耗です。ショルダー部だけが激しく摩耗していたり、サイドウオールのほうまで摩耗痕があるタイヤはあまりいい状態で使われていない可能性が高いので、避けたほうがいいと思います。

タイヤ表面には使われ勝手が出る。過去に厳しい環境下で走行をしていたタイヤは、表面が偏摩耗を起こしていたりもする。そういったものはロードノイズも酷く乗り心地も悪い。仮によい銘柄のタイヤでも避けるべきだ

 ショルダー部の偏摩耗は空気圧が少ない場合に多く見られ、空気圧の管理がちゃんとできていなかったことを示しています。

 またイン側が極端に摩耗しているタイヤは、大きくキャンバーをつけたクルマに履かれていた可能性が考えられます。

 摩耗痕がサイドウオールまであるのは、こじってハンドルを切っていた証拠。

 乱暴あるいは雑に走っていたことうことは、段差やキャッツアイなどもスピードを落とし切らずに乗り越えていたことも考えられ、目立った外傷がみられなくても、タイヤの内部構造にダメージを受けていることも考えられます。

■ポイント3:外傷チェック

 ブロックのちぎれ、サイドウオールのブリスター、サイドウオールのこすれ痕があるものは避けたほうがいいと思います。

最近は純正でも、扁平率50以下のタイヤが当たり前の様に採用される時代だ。扁平にするとケース剛性は上がるがサイドウォールの柔軟性は落ちるため、雑な運転に起因する衝撃でカーカスコードが切れることがある

 特にサイドウオールにできたブリスター(こぶ)はタイヤのカーカスコードが切れてできたものなので、いつバーストしても不思議ではありません。ブリスターができてしまっているタイヤは買ってはいけません。

 ブリスターは最近の45、40扁平以下のタイヤによくみられるトラブルです。路面に埋め込まれたキャッツアイや、歩道の段差を速いスピードで通過すると、タイヤ側面が突起物とホイールに強く挟まれ、中のコードがちぎれてしまうのです。

■ポイント4:ひび割れのチェック

常に露天の駐車場に置いてあるクルマであれば、3年もせず写真のような状態になることも。毎回走る前に状態をチェックし、深刻なひび割れができる前に交換しよう

 外傷と一緒にチェックしておきたいのがひび割れです。ひび割れはゴムの劣化によって起こるもので、特にブロック根元やサイドウオールに深いひび割れができていたら、溝がたくさんあってもNGと考えてください。

 タイヤの劣化はゴムの硬化を意味します。柔軟性がなくなり突起を踏んだ拍子にバーストの危険性が高まります。また、ウエットでの制動性能も悪化しています。

■ポイント5:製造年週のチェック

例えば写真中央の様に、タイヤには4桁の製造年月日が記されている。この例では4217だが、これは2017年の42週 (10月22〜28日) に製造された事を示している

 タイヤの側面には枠で囲った中に、例えば「×××3520」といった具合にサイドウオール部に4桁の数字が記されています。片面だけに書かれていることもあるので、両サイド確認してみてください。

 ちなみに3520は2020年35週目の製造ということを示しています。

 製造年月日が古いタイヤは手を出さないほうがいいと思います。目安は3年くらいとしておきましょう。

 保管方法や使われ方でタイヤの傷み具合が大きく異なりますから、一概に言えません。製造後2年くらいでもゴムの劣化が進んでヒビ割れができてしまっているタイヤもあるし、逆に保管状態がいいと4年前のタイヤでも性能の落ちが少ないものもあります。

 中古タイヤを扱ったショップさんでも、とてもしっかりしたところもあります。当然そうでないところもありますから、実はタイヤの目利き以上にショップさんの選定が大切だったります。

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