■ポイント1:残溝のチェック
新品タイヤ溝の深さは8~8.5㎜くらいです。そしてタイヤは5部山よりも摩耗が進むとウエット性能(タイハイドロプレーニング性能)がガクッと下がります。
5部山≒残溝4㎜はタイヤの交換を考え始めるタイミングです。購入したタイヤを履いてしばらく走るわけですから、せいぜい8分山くらいは欲しいところです。
■ポイント2:摩耗具合のチェックその2
偏摩耗です。ショルダー部だけが激しく摩耗していたり、サイドウオールのほうまで摩耗痕があるタイヤはあまりいい状態で使われていない可能性が高いので、避けたほうがいいと思います。
ショルダー部の偏摩耗は空気圧が少ない場合に多く見られ、空気圧の管理がちゃんとできていなかったことを示しています。
またイン側が極端に摩耗しているタイヤは、大きくキャンバーをつけたクルマに履かれていた可能性が考えられます。
摩耗痕がサイドウオールまであるのは、こじってハンドルを切っていた証拠。
乱暴あるいは雑に走っていたことうことは、段差やキャッツアイなどもスピードを落とし切らずに乗り越えていたことも考えられ、目立った外傷がみられなくても、タイヤの内部構造にダメージを受けていることも考えられます。
■ポイント3:外傷チェック
ブロックのちぎれ、サイドウオールのブリスター、サイドウオールのこすれ痕があるものは避けたほうがいいと思います。
特にサイドウオールにできたブリスター(こぶ)はタイヤのカーカスコードが切れてできたものなので、いつバーストしても不思議ではありません。ブリスターができてしまっているタイヤは買ってはいけません。
ブリスターは最近の45、40扁平以下のタイヤによくみられるトラブルです。路面に埋め込まれたキャッツアイや、歩道の段差を速いスピードで通過すると、タイヤ側面が突起物とホイールに強く挟まれ、中のコードがちぎれてしまうのです。
■ポイント4:ひび割れのチェック
外傷と一緒にチェックしておきたいのがひび割れです。ひび割れはゴムの劣化によって起こるもので、特にブロック根元やサイドウオールに深いひび割れができていたら、溝がたくさんあってもNGと考えてください。
タイヤの劣化はゴムの硬化を意味します。柔軟性がなくなり突起を踏んだ拍子にバーストの危険性が高まります。また、ウエットでの制動性能も悪化しています。
■ポイント5:製造年週のチェック
タイヤの側面には枠で囲った中に、例えば「×××3520」といった具合にサイドウオール部に4桁の数字が記されています。片面だけに書かれていることもあるので、両サイド確認してみてください。
ちなみに3520は2020年35週目の製造ということを示しています。
製造年月日が古いタイヤは手を出さないほうがいいと思います。目安は3年くらいとしておきましょう。
保管方法や使われ方でタイヤの傷み具合が大きく異なりますから、一概に言えません。製造後2年くらいでもゴムの劣化が進んでヒビ割れができてしまっているタイヤもあるし、逆に保管状態がいいと4年前のタイヤでも性能の落ちが少ないものもあります。
中古タイヤを扱ったショップさんでも、とてもしっかりしたところもあります。当然そうでないところもありますから、実はタイヤの目利き以上にショップさんの選定が大切だったります。
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