■他社も追随、専用機との差別化は?
徐々に認知度も上がってきているDAだが、他社も本格的に参入を始めている。
アルパインはネット直販モデルとして11型/9型(2モデル)/7型のDAを今年の1月に発売した。特に11型である「DAF11V」などは同社が展開する「BIG Xシリーズ」の流れを汲むもので、大画面だけでなく、HDMI対応とすることでスマホ内の動画をダイレクトに映し出すことができる。
またDAには地デジチューナーが非搭載の場合が多いのだが、アルパインのDAはオプションで地デジチューナーを追加できる。この点は高いアドバンテージと言えるだろう。
同様にJVCケンウッドからもケンウッドブランドの6.8V型のディスプレイオーディオ「DDX5020S」を昨年9月に発売、CarPlay、Android Autoはもちろんだが、AndroidスマホとUSB接続により動画コンテンツが楽しめる「USBミラーリング」に対応するなど各メーカーとも本腰を入れてきたと言ってもいいだろう。
最後にそれでは今後はDAが主導権を握るのか、という点だが、まだまだAV一体型カーナビの市場は揺るがない。
細かい事だが、スマホを鞄やポケットから出してケーブルで接続してからスマホナビを立ち上げるといった一連の流れに対し、まだまだ面倒くさいと感じている人も多いからだ。
クルマのイグニッションをオンにした瞬間から起動するAV一体カーナビの動きは当たり前と思っている人も多く、実際DAだけでは物足りないのでオプションでナビユニットを設定しているメーカーもあるからだ。
またDAとナビアプリとの連携による自車位置精度に関してもAV一体カーナビの方が圧倒的だ。
実は「DMH-SF700/SZ700」にはGPSアンテナが付属されている。これ自体がナビアプリの自車位置精度に寄与するかに関してはパイオニアからは位置情報や車速情報をiPhone(CarPlay)に提供しており、位置精度向上等への影響が期待できる、とだけ公表されている。
ゆえにこれが全てのナビアプリに対応しているかどうかは現状では分かっていない。
ただ、冒頭に述べたようにDA最大のメリットはスマホアプリのアップグレードにより、機能向上などがダイレクトにDAで堪能できる点だ。
地図更新なども含めAV一体カーナビも正直うかうかしていられないし、どちらが覇権を握るとかではなく、導入も含め低コストで済むDAか、高い自車位置精度やAV対応能力などを持つ専用機は異なるユーザーを選ぶことになり、両輪で市場を牽引していくことになるだろう。
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