■大画面トレンドをDAに採用
2モデルのうち、今回改めて使ったのが「DMH-SF700」。最大の特徴は9V型の大画面ディスプレイを搭載したことだ。
標準的な7V型の約1.7倍の大きさゆえに従来までの2DINスペースへディスプレイを組み込むことは物理的に無理。ゆえにこちらもトレンドとなっているディスプレイのみを本体から浮かせるように設置する「フローティング構造」を採用している。
もう1台の「DMH-SZ700」は6.8V型なのでこちらは2DINスペースへの設置が可能。さらに冒頭に述べたように実勢価格が抑えられている点が魅力だ。実際ネット通販などでは本体だけならば6万円前後で購入できる。
一方でさすがに「DMH-SF700」は9V型かつ高解像度のHD画質ゆえに実勢価格も10万円前後と高くなる。この価格差をどう感じるかはユーザーの好みになるが、約4万円の差額を支払ってもHD画質の9V型大画面はやはり魅力的だ。
イチ押しはもちろん「DMH-SF700」だが、予算を抑えたい人は「DMH-SZ700」でDAの世界を堪能してみるのもいいだろう。
ちなみに画質としては「DMH-SZ700」は6.8V型のVGAだ。ナビアプリの地図の見え方だけでなく、Amazonの「Fire TV Stick」などに代表されるメディアプレイヤーとの連携時にもより高画質で多彩なコンテンツを楽しめるのは言うまでもない。
■知っておきたいスマホOSのバージョン
DAとスマホとの連携のメインはやはり前述したAppleの「CarPlay」とGoogleの「Android Auto」が代表的だ。
純正ナビには国内ではトヨタが中心になって推進しているSDL(スマートデバイスリンク)を含め、いくつか方式はあるが、それぞれ対応したスマホを準備して専用ケーブルで繋げばすぐに最新の環境が起動する点を考えると市販DAではまずはこの2つ対応していれば困ることはない。
日本で販売されているほとんどのスマホがAppleのiOSかGoogleのAndroidなので、自分の所有するスマホを接続すればいいだけだが、あまりにも古いOSのバージョンでは非対応となるケースもある。
例えばこの記事を書いている段階ではiOSは7.1以降、Android OSは5.0以上のバージョンが必要だ。細かく言えばAndroid5.0~9.xxまでは「Android Autoアプリ」のインストールが必要になるが、現在主流になりつつある10.0以降の場合はただ接続するだけで使用することができる。
AppleのiPhoneは概ね1年に1回新商品を発表するが、Android携帯はライセンス契約を行っている各メーカーが頻繁に新商品をリリースしている。DAを使うにあたって、新製品をわざわざ購入する必要は無いが、自分のスマホのOSのバージョンくらいは覚えておいて損はないだろう。
■基本中の基本はナビアプリ
少し前置きが長くなったが、実際にスマホを接続すると基本的に2つのサービスには大きな違いが出る。
一例として基本中の基本である「ナビアプリ」に関して言えばCarPlayが標準搭載する「マップ(地図)」アプリのほか、無料アプリで人気の「Yahoo!カーナビ」、有料では高いルート案内や渋滞回避性能を可能にする「カーナビタイム」などにも対応している。
対して、Android Autoはスマホでも利用頻度の高い「Googleマップ」と現在はGoogleの傘下に入っている「WAZE」辺りがメインとなっている。
その点ではメジャーなナビアプリを使える点ではCarPlayの方が魅力は多い。ただ、そのためにわざわざiPhoneに買い替える必要は無いし、Googleマップのナビもルートの癖はあるが、日々のアップデートで使いやすさも向上している(完璧ではないが)。
いずれにせよ「DMH-SF700」はこのどちらにも対応するわけで、コード1本を接続すればすぐに使うことができる。ちなみに両規格ともすでにワイヤレスへの対応も行われているが、車種はまだまだ少なく、今回の商品群も未対応だ。
ただ有線ケーブルによる接続はイコール携帯の充電が行える点やデータのエラーが起きにくく音楽再生時などの音飛びも少ない、などまだまだメリットは大きい。あとはクルマによって異なるスマホの置き場所だけを考えればよい。
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