実際のところETC2.0は必要か? トラックの普及率は約7割なのに 普通車はなんと約2割

では今ETC2.0はどうなるのか?

アネスト岩田 ターンパイク箱根では、登録することでETCが利用できる「ETCX」を導入している
アネスト岩田 ターンパイク箱根では、登録することでETCが利用できる「ETCX」を導入している

 こればかりは筆者は政府でも監督官庁の人間でもないので偉そうなことは言えないのだが、現在載っているクルマにもETC2.0は装着されている(ナビ連動型)。前述したように渋滞回避などはほとんど体感したことがないが、逆に重要かつありがたいと感じているのが「安全運転・災害時支援」機能だ。

 関東圏に住んでいるドライバーであれば多くの人が体験したことがある首都高速4号線上りの新宿→代々木の急カーブ箇所。ここは新宿出入口手前で85Rの右カーブ、そして連続して代々木出入口付近に88Rの左カーブが連続する。

 いわゆる見通しの悪いコーナーだが、ここを高速走っていて、もし渋滞末尾などに遭遇したら追突事故に繋がる(実際多い)。ゆえにここにETC2.0車載器に連携する「ITSスポット機器」を設置(2箇所)することで事前に速度低下を促し、事故低減に繋げている。

 実際、首都高の発表によれば、これによる事故発生件数は実証実験前に比べ約6割減少しているという。

 またVICS-WIDEでも近い機能はあるが、地震などの災害発生による緊急の規制情報などの提供などはさらに強化していくべきだろう。

 何よりも高速道路は「逃げ場が無い」。だからこそETC2.0を普及させるためには安心・安全をサポートする独自機能の実装が求められるのだ。

 この他にも高速道路会社とは管轄の異なる一般道や施設などでの利用を考慮した「ETC-X」との連携なども今後は考えていかなければならない。

 今やスマホのバーコードで簡単決済ができる時代、ETCもスピーディかつ誰もが簡単に使える有益なサービスが求められている。

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