ヤバい! 新型[CX-60]が売れてない! なぜ設計の古い[CX-5]よりも売れていないのか? 近々行われる起死回生のマイナーチェンジで爆上がり?

■CX-5とCX-60を改めて比較してみる

CX-5のボディサイズは全長×全幅×全高:全長4575×全幅1845×全高1690mm、ホイールベース2700mm
CX-5のボディサイズは全長×全幅×全高:全長4575×全幅1845×全高1690mm、ホイールベース2700mm

 このほかCX-60の販売が低調な背景には、CX-5との機能的な重複もある。CX-60の駆動方式は、後輪駆動とこれをベースに開発された4WDで、エンジンは縦向きに搭載する。そのために前輪駆動の横置きエンジンでは困難な直列6気筒3.3Lクリーンディーゼルターボも設定できた。

 ボディサイズにも違いがある。両車を比べると、CX-60の全長はCX-5よりも165mm長い。ホイールベースも170mm上まわる。それなのに車内の広さはあまり変わらず、身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は両車とも握りコブシ2つ分で同等だ。

 荷室容量も、CX-5は522L(サブトランクを含む)、CX-60は570Lとされる。リアゲートの開口幅はCX-60が少し広いが、荷室の広さに大差はない。

 このようにCX-60の全長とホイールベースがCX-5よりも長いのに、車内の広さが同程度になる理由は、CX-60が後輪駆動を採用してボンネットが長いためだ。CX-60が全長を165mm伸ばした内、120mmくらいはボンネットの拡大に費やされた。そのためにボディが大きい割に、居住空間や荷室はあまり広がっていない。

 その一方で価格はCX-60が割高だ。CX-60・25S・Sパッケージ(322万3000円/2WD)と、CX-5・20S・ブラックトーンエディション(323万9500円)を比べると、価格はほぼ同額だが、装備はCX-5が充実する。

CX-60のコクピット
CX-60のコクピット

 CX-60に標準装着されない後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットモニタリング、ハイビームを保ちながら対向車などの眩惑を抑えるアダプティブLEDヘッドライト、運転支援のレーンキープアシスト、渋滞時の運転をラクにするクルージング&トラフィックサポート、リアゲートの電動開閉機能、運転席の電動調節機能、前席のシートヒーターなどがCX-5には標準装着される。

CX-5のコクピット。特別仕様車のレトロスポーツエディションを含め、さまざまな仕様が用意されている
CX-5のコクピット。特別仕様車のレトロスポーツエディションを含め、さまざまな仕様が用意されている

 エンジン排気量はCX-5が2L、CX-60は2.5Lという違いがあるが、実用重視のユーザーにはCX-5が買い得、CX-60は割高と受けとられる。

CX-60のフロントシート
CX-60のフロントシート

 以前の3列シートのCX-8は、CX-80の発売前に廃止されたが、CX-5とCX-60は実用性が同程度なのに併売されている。そのために人気と売れ行きが二分されてしまった。

 以上のようにCX-60とCX-5を比べると、走りのメカニズムや運転感覚は異なるが、居住性や積載性は同等だ。しかも価格はCX-60に割高感が伴う。外観はCX-60のボンネットが長いものの、魂動デザインだからCX-5と比べて大きな差はなく、ユーザーを奪い合っている。CX-60では不利な条件が重なった。

テラコッタ×ブラックを基調としながら、どこかセンスの良い大人の趣味部屋のようなCX-5のインテリア。とはいえマツダ車のインテリアは総じてオシャレ
テラコッタ×ブラックを基調としながら、どこかセンスの良い大人の趣味部屋のようなCX-5のインテリア。とはいえマツダ車のインテリアは総じてオシャレ

 しかし、朗報が入ってきている。2024年10月10日に発売を開始した新型CX-80の知見を活かしたマイナーチェンジが行われ、乗り心地やシフトショックなど指摘されているネガティブな部分が改良されるという。そのマイナーチェンジモデルはどのようなモデルになっているのか、しっかり改善しているのか、期待して待ちたい。

【画像ギャラリー】CX-60はこんなにいいのになんで売れないのよ! CX-60とCX-5を写真でチェック!(16枚)画像ギャラリー

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