こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】英雄になり損ねた偉大な先駆車[初代シビックハイブリッド]

一時期販売を休止したが名前を変えて復活

 2001年末に発売されたこの初代シビックハイブリッドは、その後、2002年に「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー2002」を獲得し、同2002年には機能追加、質感向上のマイナーチェンジを敢行。2003年にはバンパーやガーニッシュなどのデザインを一新するなど、毎年品質向上のためのテコ入れが行われた。

 そして2005年9月には、ベースのシビックと同時に2代目モデルへとフルモデルチェンジを果たす。新開発の1.8Lエンジンと新しいハイブリッドシステムが搭載され、10・15モード燃費も31.0km/Lへとさらに向上。同モデルは「2005-2006 日本カー・オブ・ザ・イヤー」にも輝いた。

2代目シビックハイブリッドは近未来的なフォルムに。キャビンスペースは広く取られ、やはり使い勝手の良さは秀逸だった
2代目シビックハイブリッドは近未来的なフォルムに。キャビンスペースは広く取られ、やはり使い勝手の良さは秀逸だった

 ここまで順調に販売を続けてきたシビックハイブリッドだったが、2代目モデルは全幅1.7mを超えて3ナンバー化。ベースのシビック(8代目)とともに、2010年に国内販売を終了することとなった。その後、世界中で販売されるシビックの最適解を求めて精査され、2015年に先代型シビックが、2021年に現行型シビックが誕生し、ハイブリッドモデルも「シビックe:HEV」として、2022年から販売されている。

 シビックハイブリッドが、いったん市場から姿を消した理由は、シビック自体の国内撤退のせいかもしれない。しかし、初代モデルからライバルとして競合してきたプリウスがベストセラーモデルになったことと比べると、シビックハイブリッドに何が足りなかったのだろうか。たとえば、プリウスと違ってデザインに特別感がなかったこと、ハイブリッドシステムがパラレル式だったこともあるかもしれない。

 とはいえ、その環境性能へのこだわりや実用性の高さは評価に値するものだし、もっとホンダらしいスポーティさがアピールできていれば、ハイブリッドカーの“代表的存在”としてプリウスに変わる存在になっていたとしてもおかしくなかったのではないだろうか。

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