スポーツハイブリッドへの多大な功績
パワートレインは、1.5Lのi-VTECエンジンをベースに、IMAを組み合わせて、25.0km/L(10・15モード)の低燃費を記録している。エンジン自体は1バルブ休止VTEC機構が採用され、高いクリーン性能を誇っている。スポーツモデルにしては力不足さを感じる人もいたようだが、6速MTと組み合わせることで、自由自在にスポーツ走行を楽しむことができた。
2010年の登場時、発売後約1ヶ月の累計受注台数は1万台と月間販売計画の10倍となった。さらに「2010-2011日本カー・オブ・ザ・イヤー」も獲得するなど、国内外の評価も高買った。
2012年にはマイナーチェンジを敢行し、リチウムイオンバッテリーを採用して、モーター出力を向上。2013年には2トーンカラーモデルを追加した。その後も特別仕様車などを設定し、順調に思えたが、モデルチェンジを果たすことなく、2017年に販売を終了している。
ホンダの「走りの良さ」を継承したハイブリッドカーということで、やはりホンダのファンは食いついた。そして往年のCR-Xファンも食指が動いたに違いない。しかし、時代がハイブリッド全盛になっていくなかで、ハイブリッドとしての燃費性能と走りの良さとのバランスを図るのが難しくなったのは事実だろう。
それでもCR-Zが同時代を先導したモデルであったことは間違いない。日本のハイブリッド普及期におけるイメージリーダーであり、ホンダのスポーツモデルの象徴として、現代のスポーツハイブリッドにも影響を与えた多大な功績を持つクルマである。
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