【3万円の510ブルに20万円のスープラ!?】あの名車の超激安物語 10選

 そのなかでも特に思い出深いのは、一番最初に乗った「B110型サニークーペ1200GX」。友人から5万円で譲り受けたクルマ。軽い車体、よく回るA12型エンジン、最高に気持ちいいクルマだった。何もかもノーマルのまま。ラリー用のタイヤを購入しダートトライアルに挑戦! 結果は……、アクセルが戻らなくなって大クラッシュ〜2カ月入院。これがオレのモータースポーツ人生の始まり。

■10万円程度だったか? ワイルドな日々だった
小沢コージ ≪トヨタ 3代目スターレット≫

 あれは俺がフリーになりたてだから26歳くらい。5万円か10万円でボロの「3代目スターレット5ドア」を買ったはず。今考えるとなんで買ったかわからないけど、当時は貧乏ヒマなしで出版社に泊まり込みで原稿書いてたし、フリーになった記念で引き締める意味もあって買ったのでは。

 ある意味学生時代、宿泊費を抑えるために海外で1泊2000円の相部屋のドミトリー借りるようなもん。逆にそのボロボロさがパワーになったし、楽しかった記憶が。

EP7型3代目スターレットは1984年登場。実用グレードのほか、ターボモデルも人気だった

 バンパーは凹んでたし、タイヤもすり減ってた。でも表皮が傷んでたシートはオートバックスで買ったチェックのシートカバーを付けてたりしてた。そうそう、オーディオもなくてカセットデッキを載せてたはずだ。

 極めつきは当時の彼女に運転してもらった時のこと。雨が降ってて、運転がド下手なので常に心配した(と思う)が案の定リアが滑った。そしたら助手席からステアリングを俺が切って建て直したのだ。我ながらよくやったと思うが、とにかくワイルドな日々。毎日が足りない物が増えていく感じで凄く楽しかった。日々いろいろできなくなる今とは真逆だったよね。

■初の愛車は15万円だったバイク運搬用キャラバン
谷口信輝 ≪日産 2代目(?)キャラバン≫

 俺が初めて買ったクルマは15万円で買った中古の日産「キャラバン」だったね。

 もともと16歳からバイクに夢中になって、ミニバイクレースに出るようになった。それで、18歳になってクルマの免許を取ってレースで乗るバイク運搬用にキャラバンを買ったのが人生初の愛車。

商用1BOXバンのキャラバン。谷口選手が乗っていたのは1980年に登場した2代目モデルか?

 その後、19歳の時にはドリフトにハマるようになった。それで、ハチロクに乗っていたのだけど、ドリフト仕様でタナベの車高調サスを入れて、スプリングが遊ぶくらいにローダウンさせていたんだよ。でも、そんなクルマで昼間に走っているとやっぱり、警察に止められてしまう。

 それで、昼間用のクルマとして廃車寸前のミラとかの軽自動車も1万〜2万円くらいで買って乗ってたね。当時、豆腐屋で働いていたので、通勤用に使っていた。だから、峠道を走って豆腐を運ぶこともあった。あのマンガみたいに……。まぁ、マンガより俺のほうが先だったけどね。

■スズキ営業マン時代にお客さんにもらった!?
脇阪寿一 ≪スズキ 2代目アルト≫

 20代前半の全日本F3選手権に出るまで僕は、スズキで新車販売の営業マンとして働いていました。全日本カート選手権で走っていた頃で、当時働いた給料はすべてレースにつぎ込んでいたのでとにかくお金がありませんでした。

 だからクルマは買えなかった。でも何かとクルマは必要でした。では、どうしたか? お客様からもらいました……。

写真は1984年登場の2代目アルト。脇阪氏は当時、アルト以外にも査定で値段のつかないいろいろな軽自動車に乗った経験があるとのこと

 どういうことか? 軽自動車を新車に乗り換えるお客様は、最後まで乗りつぶす人が多かったんです。だから僕をよく知るなじみのお客様の時は、廃車にするクルマの廃車費用を僕が負担する代わりに譲っていただき、車検切れまで名義変更して乗ったのです。そんな軽自動車をいっぱい乗りました。4ナンバーのアルトとか……。

 乗りつぶした軽だったのでパワートレーン系が緩んでいて、クラッチをつなぐとドンドンとフロアが鳴るクルマもありましたが、それでも丈夫で、結構よく走りましたね。

【画像ギャラリー】自動車評論家、レーサー、ラリーストのエピソードに登場した思い出のクルマたち

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