見た目R32GT-Rなのにその中身はR35? その費用はン千万円!?

見た目R32GT-Rなのにその中身はR35? その費用はン千万円!?

 最近話題の32GT-R。もともと人気車種だったが、20年ぶりに新車のV-SPEC II N1が発見され、クルマ好きの間ではちょっとした騒ぎになっている。

 あらためて多くのファンに愛される車種だということがわかった。今回はそんな熱いR32ファンがさらに賑わいそうなクルマをオートサロンで発見。さっそくその全貌をご紹介しよう。

 文:ベストカー編集部/写真:西尾タクト
ベストカー2017年2月26日号


オートサロンでも光り輝く1台

 1月13日(金)から1月15日(日)まで開催された東京オートサロン。日本中のカスタムカーが集う祭典だが、そこで度肝を抜くようなクルマを発見した。それが永田和彦氏が率いる「トップシークレット」が作ったR32。

 永田氏はその柔らかな物腰からは想像できないほど刺激的な方。ベストカー1月26日号にもご登場いただいたが、イギリスの高速道路を法定速度205km/hオーバーの317㎞/hで走行し検挙されたこともある。

 日本でも数々の伝説を残す最高速にはこだわりのあるチューナーだ。

 そんな永田氏が作ったGT-Rは「VR32GT-R」。VRとはR35 GT-Rに搭載されるVR38DETTエンジンを指す。そう、R32に載せてしまったのだ。

外観はR32そのものだがキャリパーなどR35の要素も垣間見える
外観はR32そのものだがキャリパーなどR35の要素も垣間見える

究極のR32の理想型をめざして

 「僕はこの32がとても好きなんです。車重が軽くて運動性能もいいですしね。そのクルマにパドルシフトで乗れたらいいなぁって。もう歳だからクラッチ踏みたくないんだよね(笑)。そこから発想がきたかな」と永田氏は語る。

 作業もほとんど永田代表が空き時間を使ってコツコツ仕上げた。苦労をした点は数えきれないそうだが、特に大変だった部分があるという。

 「トランスミッションはGR6というR35のものをリアに積んでいるんですが、リアのサスペンション周りもR35用にしないとならないんですよね。

 フロアの加工をすればいいだけと思われそうだけど、迂闊にやるとボディ強度が落ちる。ロールケージなどを巧く使っていかに強度を保つかが、最難関の問題でした」

 フロアは中央部分だけ新たに作り直しているそうで、速く走るためにはこのあたりもかなり綿密に作り込む必要があった。インテリアはどうだろうか。

 「R32が新車の時代はヒーターもABSもみんな大型で、逆にR35の部品はコンパクトになっているんですよね。

 だからスペース的な問題はそこまでありませんでした。だったらヒーター入れちゃおうとなって。ヒーター入ったからインパネも入れちゃおうかって。やっていくうちに気付いたら全部移植してたかな(笑)」

 最初からR32用に誂えたようなインテリアだが、後付けのメーターなしで純正ディスプレイで管理できるというのは見ていてもスマートだ。

こんなR32があればな……、なんて思ってしまう32オーナーも続出!?
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