おじさんは「もう一度MT車に乗りたい!」ただお金がない!! 100万円台で狙う「運転が超楽しい」中古MT車3選

おじさんは「もう一度MT車に乗りたい!」ただお金がない!! 100万円台で狙う「運転が超楽しい」中古MT車3選

 もうMT車なんか乗れないかもしれない…と虚ろな目で遠くを眺めているアナタ! まだまだ諦めちゃいけません! 人生はまだまだボケるまで時間があるのです。ということで、なんとか100万円台(限りなく100万円台前半)で買える、おススメの中古MT車を紹介していきましょう。

文:ベストカーWeb編集部/ベストカーWeb編集部

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おススメ中古MT車:テンロクの3代目スイフトスポーツ

1.6LNA+MTを運転する楽しさが味わえる3代目スイフトスポーツ
1.6LNA+MTを運転する楽しさが味わえる3代目スイフトスポーツ

 スイフトスポーツは4代目まで登場しているが、まだ5代目となる新型スイフトスポーツの発表時期は明らかになっていない。中古で手に入れるとなると、2017年9月から2025年2月まで販売されたZC33S型4代目もしくは、2011年11月~2016年12月まで販売されたZC32S型3代目がターゲットとなる。

 100万円以下となると、3代目だ。4代目は10万kmオーバーがかろうじて100万円前後で、5万~8万kmでも135万円以上。3代目なのか、4代目なのか、予算がない人にはやはり3代目がおススメだ。

2025年2月に販売終了となった4代目スイフトスポーツ。予算が許せば4代目もいいだろう
2025年2月に販売終了となった4代目スイフトスポーツ。予算が許せば4代目もいいだろう

 3代目はなんと30万円前後(10万kmオーバー)からあり、3万km台のものは130万円を超えてくる。流通台数は245台と豊富なのでじっくりと選ぶことができるだろう。

 ただ、予算135万円(車両本体価格)となると、4代目も視野に入ってくるので難しいところだ。

 では3代目スイフトスポーツについておさらいをしておきたい。

 3代目スイフトスポーツは、2011年11月に発表、12月から販売開始された。4代目は全幅が1735mmまで拡大され3ナンバーサイズとなっているが、旧型のボディサイズは全長3890×全幅1695×全高1,510mmの5ナンバーサイズとなっている。

 3代目スイフトスポーツのボディ骨格には高張力鋼板を積極的に使用するとともに、ホイールやタイヤ、ブレーキなどの軽量化によりバネ下重量を軽減。その結果、6速MT車は衝突安全性能や走行性能を高めながらも車両重量は約10kg軽量化を実現している。

 サスペンション形式は、フロントがマクファーソンストラット式、リアがトーションビーム式。フロントサスには、大型化すると同時にリバウンドスプリングを内蔵。リアサスは、旋回時の安定性を高めるための専用設計でモンロー製だ。

3代目スイフトスポーツに搭載されているNAのM16A型1.6L、NAエンジン
3代目スイフトスポーツに搭載されているNAのM16A型1.6L、NAエンジン

 スイフトスポーツの現行型ZC33S型と先代型ZC32S型で異なる点は多いが、最も異なるのがエンジンだ。4代目は1.4L直列4気筒ターボエンジンとなり、最高出力は140ps、最大トルクは23.4kgmだが、先代は1.6L直列4気筒の自然吸気NAエンジンで、最高出力136ps/16.3kgm。

 最高出力ではわずか4馬力差だが、最大トルクでは7.1kgmの差が付いている。過給器の魅力はモリモリと来るパワーだが、旧型が搭載しているNAエンジンの魅力はアクセルペダルに対してリニアな反応だ。

3代目スイフトスポーツのコクピット。トランスミッションは2~5速をクロスレシオ化した6速MTと、7速マニュアルモードを持つジヤトコ製の副変速機付きCVT
3代目スイフトスポーツのコクピット。トランスミッションは2~5速をクロスレシオ化した6速MTと、7速マニュアルモードを持つジヤトコ製の副変速機付きCVT

 3代目に組み合わされるトランスミッションは、加速性能と燃費性能を両立させた、新開発の6速MTを採用。2~5速ギヤをクロスレシオとして優れた加速性能を発揮させると同時に、6速ギヤを追加することで燃費性能をJC08モードで14.8km/Lまで向上させている。

おススメ中古MT車:最終型アルトワークス

2015年12月に登場アルトワークス。アルトとしては8代目だが、アルトワークスとしては5代目に当たる
2015年12月に登場アルトワークス。アルトとしては8代目だが、アルトワークスとしては5代目に当たる

 アルトのホットモデルとして登場したアルトワークスは、2代目モデルに初設定され5代目モデルまで継続して存在していたが、一旦ラインナップから消滅し、8代目モデルで再び復活したという過去がある。

 しかし9代目モデルでは再びワークスは消滅し、現在に至るまで復活のウワサ(希望的観測)はあるものの、登場には至っていない。8代目に設定されていたワークスを中古車で狙うというのはいかがだろうか。

 8代目アルトは2014年12月に登場したが、当時のラインナップにワークスは存在せず、まず2015年3月にターボエンジンと5速AGSを組み合わせた「ターボRS」がリリースされた。その後、2015年12月に発売されたのがアルトワークスだった。

 670kgという軽量ボディに64psを発生させるターボエンジンと5速MTが組み合わされ(5速AGSも設定)、フロントシートにレカロ社製シートが2脚おごられつつも約150万円という価格はエントリースポーツモデルとしては非常に魅力的なパッケージとなっていた。当時、よくぞこの時代に出したというやんちゃな走りだったのを覚えている。

670kgという超コンパクトで軽量なFFマシンを、5速MTで駆る楽しさをぜひ味わってほしい
670kgという超コンパクトで軽量なFFマシンを、5速MTで駆る楽しさをぜひ味わってほしい

 結局ワークスは2021年12月に現行型となる9代目が登場するまでラインナップされ続けていたが、9代目にホットモデルが存在しないことが分かるとワークスの中古車価格は一気に高騰し、新車価格を大きく超えるものも珍しくなくなっていた。

 現在、アルトワークスの中古車は、初期型に近いものであれば80万円台から見つけることができるが、今後価格の値上がりが予想される。今後新型ワークスが登場したとしても、大きく中古車の相場が崩れることはないと考えられるので、アルトワークスが欲しいと考えているのであれば今購入しても損はないハズだ。

 蛇足だが1990年代のアルトワークスもチラホラ100万円以下で見かけるので、ついポチっとしてしまいそうだった。

おススメ中古MT車:比較的手ごろな価格で手に入るロータリー、RX-8

2003年に登場した4ドアスポーツRX-8(前期型)
2003年に登場した4ドアスポーツRX-8(前期型)

 100万円以下の中古国産MTスポーツカーで、172台と最も流通台数の多いマツダRX-8。2003年~2013年まで販売されていたRX-8は現在最後のロータリーエンジン搭載車となっている。

 4ドア4シータークーペと呼ばれるRX-8はフリースタイルドアと呼ばれる観音開き式のドアを採用。後席へのアクセスのしやすさとボディ剛性を両立させている。搭載されているロータリーエンジンは、デビュー当初は最高出力210psの吸気ポートが4つの仕様と最高出力250psの吸気ポートが6つの仕様があった。

 2008年のマイナーチェンジで吸気ポートが6つの仕様に統一され、最高出力は235psとなった。組み合わされるトランスミッションは、標準グレードが5速MT、タイプSが6速MTと異なっている。中古車の価格帯は約30万~約478万円で、MT車の最安値は約30万円から。2008年以降の後期型となると90万円程度が底値となる。後期型の最終期に出た2000台限定のスピリットRは300万円前後から最高は450万円オーバー。

後期型のタイプRSは装備面が充実していてオススメ
後期型のタイプRSは装備面が充実していてオススメ

 購入の際にはロータリーエンジン特有の圧縮比の低下を注意したい。購入時にコンプレッションのデータがない場合は、購入後にチェックする必要があるので、メンテナンス費用の確保は必須だ。

 狙い目グレードだが、最高出力こそダウンしたものの(250ps>235ps)、オイルフィルター位置やウォーターポンプ、ミッションなどが変更された後期型のタイプRSがおススメ。下は100万円前後から200万円台後半まで程度や修復歴ありなしでかなり幅が広い。

いまや貴重な観音開き。シートは疲労の原因や理想的なサポート性などを追求し、快適でしかもスポーツドライビングに対応した形状としている
いまや貴重な観音開き。シートは疲労の原因や理想的なサポート性などを追求し、快適でしかもスポーツドライビングに対応した形状としている

 購入にあたっては試乗が必須だが、RX-7のようなトップエンドのパワー感はそもそも意図されていない。高速道路よりもワインディングをキビキビ走るようなクルマといえる。燃費はお世辞にもよいとはいえない点も肝に銘じておきたい。純ロータリーのクルマはもう出ない可能性が高いので、予算が許すかぎり乗ってほしい。

 ちなみにFD3S型RX-7だが、中古車価格帯は330万~1450万円、平均中古車価格は約580万円なので、手が届かないところにいってしまった……。

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