土屋圭市がS耐で現役復帰!! ターボのタイプRに本田宗一郎イズムはあるのか!?

土屋圭市がS耐で現役復帰!! ターボのタイプRに本田宗一郎イズムはあるのか!?

6月11日に鈴鹿サーキットでおこなわれたスーパー耐久第3戦。そこで13年ぶりに土屋圭市選手が現役復帰。乗るは今年から新設されたTCRマシンで争われるST-RクラスのシビックタイプR。FF嫌いで知られるドリキンにインタビュー。

文:ベストカーWEB編集部/写真:塩川雅人



ドリキン、久々の実戦復帰に好印象!?


土屋圭市選手といえば日本はもとより、世界でも「ドリフトキング」としてその名を馳せるドライバーだ。そんなドリキンが2003年の現役引退以来、実に13年ぶりにレースに復帰した!! そのレースこそ鈴鹿で6月11日に開催されたスーパー耐久第3戦。

今回ドリキンが乗ったクルマはST-Rクラスに参戦する「TCR」カテゴリーの現行型シビックタイプR(FK2)。GT3マシンの高騰でプライベーターが参戦できるレースが減ってきている現状を踏まえ、ユーザー確保のために作られたのがTCRカテゴリーだ。

ベストカーWEBは今回はホンダからの招待を受け97号車、98号車のプレスカンファレンスへ参加。今回は97号車に搭乗するドリキンをはじめ、WTCCに参戦中の道上龍選手、伝説のシビック使い幸内秀憲選手にインタビューができた。会見を振り返ってみたい。


 

ベストカーWEB(以下「BC」):土屋さんが市販車ではかなり厳しい評価をされていたFK2ですが、TCR車両ではどのような印象をお持ちですか?

土屋選手(以下「土屋」):市販車は310psだけどこのクルマは340psあって乗りやすいよ。ウェイト30kgはちょっときついけどね。でも市販車とは違って足回りもセッティングできるし、乗り味はいいんじゃないかな。セッティングは道上がうまいことしてくれるから(笑)。

道上選手(以下「道上」):とにかく土屋さんが乗りやすいクルマにしてます。もう少しあそこ早く走ってほしいなんてすぐいっちゃいますけど(笑)。

BC:土屋選手はシビックフェリオで1994年にJTCCに参戦されていましたが、時代の進化を感じますか?

土屋:進化というよりはJTCCは純粋なレーシングカーだったね。過激な時代だった。それに比べるとこのTCRはチューニングカー程度かな。それくらいの違いがドライバーにはあるよ。

BC:道上さんは同じFK2でWTCCに参戦されています。パワーユニットは異なりますが、どのような違いを感じますか?

道上:土屋さんのJTCCの印象と同じですね。WTCCはレーシングカーって感じかな。

BC:シビックワンメイク、そしてスーパー耐久に長年出場されていた幸内選手ですが、今回は夢のようなドライバーと同チームですがいかがですか?

幸内秀憲選手(以下「幸内」):いやー、もう眠れなかったです。興奮しちゃって。こんな素敵なクルマに乗れるだけじゃなくて、チームメイトがこのお二人ですからね。でもなんだかほんわかしたレースだからいいですよね。

土屋:そうそう、GTみたいにカツカツしてないから、S耐っていいよね。楽しんでいます。


いやはや、意外だったのがTCR車両の素性のよさ。パッと乗って乗りやすいとどのドライバーも口をそろえていう。ヨーロッパではスプリントレースがメインにおこなわれているが、日本の暑さでも耐久性に問題なしだ。

実際に今回のレースは30℃近い気温での走行だったが、TCRのどのクルマも耐久性に関わるトラブルは起きておらず今後のエントラントの増加も期待できそうだ。スーパー耐久ではホンダシビックの他にアウディRS3、VWゴルフがTCR車両として参戦しており、今後注目の的になりそうだ。


いつもファンにもメディアにも柔和なドリキンだが、当日は「レーシングドライバー」としての顔を垣間見ることがあった。61歳には見えないその若々しい姿は外見だけではなく、キレッキレの走りにも出ていた


道上選手(左)と幸内選手(右)。二人ともFF使いの印象が強いドライバーだ。現役WTCCドライバーがS耐に参戦なんてことも、ホンダと道上選手の絆があってこそ


やっぱり高回転NAが恋しい!? ドリキンが明かした胸の内とは?


この会見でおもしろいやりとりがあった。ある媒体の記者が「今夏シビックが日本に上陸しますが、皆さんにとってシビックとはどのようなクルマですか?」と聞いた。そこでドリキンこと土屋圭市選手が本音をポロっとこぼした。

「うーん、青山(ホンダ本社)の人が見てるから言いにくいなぁ(苦笑)。シビックは前の型までが本田宗一郎の魂が入ったシビックだと思う。それだけはいっておきます。それだけ!! というか、そんな質問を俺に聞くなっ(笑)!!」

純粋にクルマを楽しんで、気持ちのいいクルマ、意のままに操れるクルマが好きなドリキン。だからこそ、FD2までのシビックこそ最後のシビックだと断言した。ニュルブルクリンク最速を狙った現行シビックタイプRは、日本のサーキットではアンダーステアばかりで、ドリキンの琴線に触れないのかもしれない。

クルマが好き、その思いから出た発言だろう。またいつか胸をすくようなエンジン、そしてレーシングカーに乗っていると錯覚するかのような気持ちのいい足回り、そんなホンダスポーツに出会える日がくることを待っているようだった。ちなみに新型のシビックはセダンとハッチバック、そしてタイプRは7月末頃に日本でデビューする。

肝心のレース結果は一時はトップを快走していた97号車(土屋・道上・幸内)だったが、タイヤトラブルなどで4位でフィニッシュ。優勝はシビックの98号車(黒澤琢弥・加藤寛規・石川京侍)。ランキングトップになり、97号車も含めてシリーズチャンピオンの可能性も高い。

インディ500での優勝など明るいニュースが溢れるホンダだが、スーパー耐久でもシリーズチャンピオンを充分狙えるだけに今後も期待しよう!!


97号車は残念ながら表彰台こそ逃したが、その走りは力強い。最後まで何が起こるかわからないというのは耐久レースの醍醐味だ


直接的なライバルはアウディRS3。鈴鹿戦では2、3位表彰台を獲得


鈴鹿戦からデビューのVWゴルフ。ハッチバックの可愛いルックスながら、キビキビ動く!! 潜在能力は高いぞ

 

 

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