ちょっと個性派のMTも最高! シビックRSはタイプRよりいい!?
ここまで紹介した3台に比べればかなりスポーツ寄りだが、「タイプRまではいらないけれど、走りを楽しめるMT車が欲しい」という人にピッタリなのがシビックRSだ。
シビックRSは1.5L VTECターボエンジンと6速MTを組み合わせたモデル。最高出力182ps、最大トルク24.5kgmを発生する。
タイプRのようにサーキットでの速さを徹底的に追求したモデルではなく、日常領域での気持ちよさを大切にしているところがポイントだ。
専用サスペンションやEPSの専用セッティング、軽量フライホイールなどを採用し、アクセル操作に対するレスポンスやシフト操作の気持ちよさを追求している。
何よりシビックは5ドアハッチバックである。大人が普通に乗れる後席があり、荷物もしっかり積める。通勤にも買い物にもロングドライブにも使えるクルマなのに、運転席には6速MTがある。これが実に贅沢なのだ。
2026年9月現在、RSの価格は448万8000円。今回紹介する5台では最も高価だが、TYPE Rほど尖った性能は必要ない、しかしMTを操る楽しさには妥協したくないという人には魅力的な選択肢である。
軽トラのMTもいいゾ! スーパーキャリイのMT車

最後は「軽トラでMT?」と思うかもしれない。しかし、乗ってみるとこれが面白い。
スズキのスーパーキャリイには5速MTが設定されている。2026年モデルではフロントデザインを変更したほか、LEDヘッドライトを全車標準装備。デュアルセンサーブレーキサポートII、低速前進時ブレーキサポート、フロント/リアパーキングセンサーなど安全装備も充実した。
おススメはスーパーキャリイ。通常のキャリイよりキャビンを拡大しており、シート後方に荷物を置けるスペースを確保。運転席のシートスライド量は180mmで、リクライニングも可能だから、軽トラながらドライビングポジションの自由度も高い。
そしてスーパーキャリイの魅力は、なんといっても軽さである。
軽量な車体、コンパクトなボディ、自然吸気エンジン、そして5速MT。この組み合わせで走ると、低い速度域でもクルマを操っている感覚が濃い。シフトレバーを動かし、クラッチをつなぎ、アクセルを踏む。たったそれだけの操作が妙に楽しいのである。
価格はスーパーキャリイLの2WD・5速MTが129万1400円、4WD・5速MTが144万3200円。Xでは2WD・5速MTが145万9700円、4WD・5速MTが161万3700円となる。
速いクルマ=楽しいクルマとは限らない。むしろ一般道では、持てる性能を使い切れるクルマのほうが楽しいこともある。
ワゴンR、スイフト、ヤリス、シビックRS、スーパーキャリイ。キャラクターはまったく違うが、5台に共通するのは「自分で操作して走らせる」というMT車の原点だ。
アクセルを踏んで、クラッチを切って、シフトレバーを動かし、再びクラッチをつなぐ。ATならクルマがやってくれることを、わざわざ自分でやる。そのひと手間こそがMT車の楽しさなのである。
MT車が新車で選べるうちに、こうした「フツーのMT」に乗っておくのも大いにアリだ。
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