国産メーカー最長!!! ミゼットからシャレード タント… ダイハツ113年の歴史の殿堂車たち20選

 今年で設立113年を迎え、自動車メーカーとしては日本で最も長い歴史を持つダイハツ。そのダイハツの最初のヒット作となったのが軽三輪車のミゼットだ。商店などの間で人気を博し、その後も数々のスモールカーを発売。1960年代はコンパーノ、またトヨタとの提携によってコンソルテベルリーナなど小型車が誕生。1970年代には初代シャレードがデビューした。

 近年もタント・ロッキー・タフトなどのヒット作が生まれ勢いに乗るダイハツ。そんな113年の長い歴史のなかから、あえて20台、「殿堂入り」のクルマを選ぶとしたら?

 まずは総合ランキングの1位〜10位を、ついで、総合ランキングの元となった、松田秀士・片岡英明・国沢光宏・岡本幸一郎4人の評論家による総評と個別ランキングとを見ていこう。総合11位〜20位については、その車名を含め画像ギャラリーを御覧いただきたい。

 ミゼットからシャレード そしてタント…。歴代モデルから殿堂入りするのはどれだ?

【画像ギャラリー】ダイハツ 日本人の生活に寄り添い重ねた113年! “殿堂入り”にふさわしき20車たちをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年7月のものです。4氏の選んだ10車をF1ポイント方式(1位25点、2位18点、3位15点、4位12点、5位10点、6位8点、7位6点、8位4点、9位2点、10位1点)で採点。同点、同順位車が出た場合は、編集部がそのなかでの順位を決定した。
選出・文:松田秀士、片岡英明、国沢光宏、岡本幸一郎、ベストカー編集部/写真:DAIHATSU、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年8月26日号


■1位 初代ミゼット(1957年)

●ミゼットはダイハツの原点のひとつ

1位 初代ミゼット(1957年)
1位 初代ミゼット(1957年)

 1957年に登場した軽三輪トラック/ライトバン「ミゼット」。デビュー当初に発売されたのはバーハンドル採用のドアもないDK型などで、1959年には丸ハンドル仕様のMP型(右写真)も登場。使いやすさや経済性のよさで人気を集め、商店や小口配送業者の間で大ヒット。インドネシアやタイなどの海外にも輸出され、日本以外の人々の暮らしも支えた。

■2位 コンパーノスパイダー(1965年)

2位…コンパーノスパイダー(1965年)

 コンパーノベルリーナのオープン仕様。1964年に東京モーターショーに出品され、1965年に発売。エンジンはツインキャプ採用の1L直4OHVを搭載。

■3位 フェローバギー(1970年)

3位…フェローバギー(1970年)

 100台限定で発売されたダイハツのバギーカー。商用車のシャシーをベースに、空冷の356cc2気筒エンジンを搭載。FRP製ボディを採用した。

■4位 初代コペン(2002年)

4位…初代コペン(2002年)

 軽自動車初の電動開閉式ルーフを採用した2シーターオープンスポーツ。659ccの直4ターボを搭載し、駆動方式はFF。2012年まで生産された。

■5位 2代目シャレード(1983年)

5位 2代目シャレード(1983年)

 ヒットした初代の設計思想をより発展させ、1983年に登場した2代目。エンジンラインナップが豊富で1L直3のディーゼルターボも設定された。

■6位 初代タント(2003年)

6位 初代タント(2003年)

 ハイトワゴンより背が高い、全高1700mm超の「軽スーパーハイトワゴン」という、現在一番人気の新ジャンル軽自動車を確立したのが初代タント。

■7位 ミゼットII(1996年)

7位 ミゼットII(1996年)

 軽三輪「ミゼット」の名を受け継いで1996年に登場。その初代同様、小口配達に特化した小さなボディの軽トラックで、カーゴタイプも発売された。

■8位 初代ミラTR-XX(1985年)

8位 初代ミラTR-XX(1985年)

 ベースは2代目ミラで、570kgの軽量ボディに52psを発生する547ccの直3SOHCターボを搭載。専用のエアロパーツや内装も注目を集めた。

■9位 コンパーノベルリーナ(1963年)

9位 コンパーノベルリーナ(1963年)

 イタリアのカロッツェリア、ヴィニャーレによるデザインが美しい2ドア/4ドアセダン。エンジンは0.8Lから後期型では1Lに拡大された。

■10位 2代目タント(2007年)

10位 2代目タント(2007年)

 全高1700mm超による広さとスライドドア機能に加えて2代目では、助手席ピラーインドアとスライドドアを組み合わせた大開口ドアを採用。

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■幼少の夢を乗せたミゼット(松田秀士が選ぶ10台)

 1位のミゼットDK型はバーハンドルで、ドアもないオート3輪。幼少の頃、このバイクともクルマとも言えないシートにまたがり、自分にもすぐに運転できると夢を描いたもの。ほとんどは農家の足であり運搬車だった。2位はコンパーノベルリーナ。コンパ—ノはスパイダーなどオープンモデルも製作。フロントサス独立懸架や4速フルシンクロMTなどこの時代では先進的技術を投入していた。

 ダイハツは軽商用モデルでの実績が高く、軽乗用第1号が4位のフェロー。箱型のボディはデザイン的にも見るべきものがあった。6位のミラウォークスルーバンは商用としての使い勝手に徹したモデル。その実用性は秀逸だ。9位のムーヴキャンバスは猫バスみたいな可愛さと実用性など総合的に高く評価した。

1位…初代ミゼット(DK型)
2位…コンパーノベルリーナ
3位…コンソルテ
4位…初代フェロー
5位…タフト
6位…ミラウォークスルーバン
7位…初代ミラTR-XX
8位…ミゼットII
9位…ムーヴキャンバス
10位…初代コペン

■スーパーハイトワゴンの世界を切り拓いたタント(片岡英明が選ぶ10台)

 ムーヴの上を行くスーパーハイトワゴンの世界を見せ、ママさん層を魅了したタントは軽自動車の傑作。今もブームが続いているのを見ても先見の明があったと思う。2代目シャレードもダイハツらしいマジメな作品。1Lのターボエンジンはパワフルだったし、世界最小のディーゼルもダイハツだからできた。デ・トマソでイメージも上がった。

 実直さが光る昔のダイハツのなかでは軽オート3輪のミゼットが傑作中の傑作。日本の景色を変えてしまった。初代コンパーノベルリーナとスパイダーもエレガントだ。販売は今一歩だったが、ネイキッドは今なら高く評価されるはず。ダイハツの良心を感じさせるアプローズも目の付けどころがよかった。が、不具合をマスコミに叩かれ、悲運の名車に終わっている。

1位…初代タント
2位…2代目シャレード
3位…初代ミゼット
4位…コンパーノスパイダー
5位…初代シャレード
6位…初代ミライース
7位…初代コペン
8位…ネイキッド
9位…パイザー
10位…アプローズ

■特集組んでくれ! フェローバギー一択!!(国沢光宏が選ぶ10台)

 ダイハツの殿堂を作るなら真っ先に指名したいのがフェローバギーであります。こんなクルマを新車で出してきたら、脊髄反射的に買います! 超欲しい。残念ながら生産台数100台程度と言われており、中古車すら流通していない状況。ベストカーで特集を組んでほしいくらいです!

 そして初代ミゼットも絶対に必要でしょう! タイの地方都市に行くと今でもミゼットと同じデザインのトゥクトゥクが残っており、可愛らしい。現代版ミゼットはコーナーで転倒しやすい三輪車じゃなく四輪になった。2台並べての展示を希望します。

 さらにダイハツ入魂のコンパーノスパイダーも必要だ。シャレたデザインでカッコいい! そしてダイハツ名物であるモータースポーツ参戦のベースモデルを並べたい。

1位…フェローバギー 
2位…初代ミゼット 
3位…コンパーノスパイダー 
4位…ブーンX4
5位…ストーリアX4 
6位…ミゼットII
7位…初代シャレード 
8位…初代ミラTR-XX 
9位…ハイゼットデッキバン 
10位…リーザスパイダー

■コペンが1位。現行型より初代のほうが○(岡本幸一郎が選ぶ10台)

 コペンは言うまでもないでしょ。現行型より初代のほうがデザインはよかったよね。

 ついで軽自動車のあり方を変えたタント。広さに加えてミラクルオープンドアを採用した2代目としたい。

 3位はコンパーノ。筆者が生まれた頃に現役で、乗ったことはないけど、ダイハツを語るうえで外せない1台。

 4位はミゼットII。真面目な印象の強いダイハツにもこんな面白グルマが存在した。

 5位はシャレード。「デ・トマソ」の設定など独自の存在感を発揮していた。

 以下、軽自動車のパワー競争に火をつけたTR-XX、レトロなデザインに今でもファンの多いジーノ、軽ハイトワゴンにダイハツも名乗りを上げた初代ムーヴ、トヨタ版にはない激速のX4、時代を先取りしたYRVなど選出。

1位…初代コペン
2位…2代目タント
3位…コンパーノ
4位…ミゼットII
5位…2代目シャレード 
6位…初代ミラTR-XX 
7位…初代ミラジーノ 
8位…初代ムーヴ
9位…ストーリアX4
10位…YRV

*   *   *

■まとめ

 実用性を追求した商用車やコンパクトカー、個性が光る軽自動車など、数々のスモールカーが揃う歴代のダイハツ車のなかで、殿堂入りモデルのトップを飾ったのは軽三輪車の初代ミゼット。松田氏、片岡氏、国沢氏がベスト10車にセレクトし、特に松田氏はナンバーワンに挙げた。

 2位は1960年代に登場したコンパクトオープンカーのコンパーノスパイダー。こちらも片岡氏、国沢氏、岡本氏の3人が選んでの結果だ。そして3位は1970年に100台だけ販売したバギーカーのフェローバギー。4位初代コペン、6位初代タント、10位2代目タントと、近年のモデルもランクインしているが、ダイハツの殿堂入りモデルは比較的古いモデルが上位に選ばれる結果に。

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