タフな走りは得意ではない
リッヂラインのパワートレインは、3.5リッターV型6気筒エンジン(280ps/355Nm)と、9速AT(2020モデルより変更になった)の組み合わせとなり、駆動方式は4WDと前輪駆動の2WDとが選べる。
リッヂラインのトーイングキャパシティは5000lb(約2268kg)。日本車メーカーのフルサイズピックアップトラックである、日産タイタンの9310lb(約4223kg)や、トヨタタンドラの10100lb(約4580kg)と比べると少ない。
ホンダの中では、最大級のトーイング性能を誇るが、他メーカーのピックアップトラックが400馬力近くを発生する5リッターオーバーの大排気量エンジンを積む中、リッヂラインは排気量の少なさと、非力さが際立ってしまっており、北米のユーザーからは、リッヂラインだと「物足ない」といった指摘もある。
フロントサスペンションはマクファーソンストラット、リアはマルチリンク式と、オンロードをメインとするサスペンションセッティングとなっており、これが乗り心地の良さにつながっている。
ラダーフレーム構造の頑丈な車体と、サスペンションストロークが大きくとれる前後ダブルウィッシュボーン形式のサスで、オフロード走行の衝撃を余裕で吸収する、タフな走りはさほど得意とはしていないようだ。
まさに丁度良いSUT
リッヂライン3.5L AWDの燃費は、市街地19 /ハイウェイ24 /複合8.9MPGと、この手のクルマの中では、燃費が比較的良い。日本流に換算すると、市街地8.1km/L、高速10.2km/L、複合6.3km/Lとなる。
参考だが、トヨタタンドラ(5.7L 4WD)は市街地13/ハイウェイ18/複合15 MPG(日本流換算で市街地5.5km/L、高速7.7km/L、複合6.4km/L)であり、リッヂラインのほうが、40%ほど燃費が良い。この燃費性能の良さもリッヂラインの魅力のひとつだ。
ド派手な外観と、圧倒的な走破力を誇るフルサイズピックアップトラックとは異なり、どちらかというと大人し目な印象があるホンダリッヂライン。
圧倒的な人気車ではないが、丁度良いサイズ感と、燃費の良さ、そしてホンダセンシングといった最新装備、さらにはホンダに対するイメージの良さで、ユーザーからは支持を得ているリッヂラインは、まさに丁度良いSUTだ。
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