2020年9月21日でデビュー40周年を迎えた「横浜銀蝿」は、嵐、翔、Johnny、TAKUのメンバー全員が大のクルマ好きだ。目指した音楽も「もちろん車を走らせながら聴くためのロックンロールで決まり(嵐)」(『ぶっちぎり最終章』講談社刊より)。4人のうち、高校時代の同級生で、大学入学後の同じころからクルマに乗り始め、ともに遊んできた翔(62)とJohnny(62)が、ベストカー編集部の取材に熱い思いを語った。
2回に分けてお届けするJohnnyのインタビュー後編は「ベンツに乗り続ける理由」。(前編はこちら)
文:堀晃和/メイン写真:中里慎一郎
平成になって買った名車「W124」
昭和が終わり、平成へ。そのころ出会ったのがベンツだった。
「当時、Eクラスが出て、カッコいいなあって思って。たしか4、5年落ちで、400万円か500万円したんです。高くて買えないなって思ったら、たまたま同僚のディレクターの友達の友達が、300万円で売るよって言ったので、買ったクルマなんです」
大金をはたいて手に入れた憧れのクルマ。メルセデス・ベンツ300E(W124)は、名車として語り継がれるクルマだ。イタリア人デザイナーのブルーノ・サッコが手掛けた質実剛健さが伝わる外観、格段に良くなった実用性で今でも人気が高い。
ただ、これが、Johnnyの愛車遍歴で、最も懲りたクルマになってしまった。
「もともと中古の並行ものだったんです。300万円で買ったけど、修理に300万円以上かかってしまって」
ミッションやショックアブソーバーが壊れ、エンジンからもオイル漏れ。それに、中古並行は、正規のディーラーでは通常は見てもらえない。それでも、なんとかツテを頼って修理してもらったという。
「走行距離が6万kmほどだったんです。でも、修理の業者に『これ、メーター2回り以上してますね』って言われて。えっ?てなって。たしか、10万kmとか超えたらメーターが戻ってしまってるんですよ。相当、走り込んだクルマだと分かって。海の向こうで、レンタカーとかタクシーとかに使われてたんじゃないのかな。ミッションのオーバーホールで80万円もかかったし。とにかく全部直しました」
そこまで、手を入れて乗っていた1台。さぞかし、愛着がわいたと思うが…。「わかなかったです(笑)」
中古は、もうイヤだ。そう思ったのだが、川崎市内のベンツ専門の中古車業者から耳寄りな情報が入る。
「『女の人が乗っているいいEクラスが入りましたよ』と言われて」。それが、同じ300Eの特別なAMG仕様のモデルだった。
「ディーラーものだったので、これは本当にすばらしかった。高速走行時のしっとり感、そして飛ばせば飛ばすほど安定してくる。ベースが同じクルマとは思えないくらい。お金持ちの奥さんが乗っていたらしくて、いろいろいじっていて。4万kmか5万kmの走行距離で、330万円でした」
前の300Eは、いろいろ直したこともあって、別の業者がわりといい値段で引き取ってくれたという。
「このAMGは、前に走るクルマを全て許さなかったですね(笑)どけどけどけって、全部抜かしてました(笑)」
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