内田社長の覚悟と自信がうかがえる
今後日産は、怒涛の新型車登場ラッシュを控えている。新型Zの登場が示唆された「NissanNext A to Z」の動画に登場した12車種のうち、キックス以外のクルマが今後1年ちょっとの間に出てくることとなる。
このうち、日本国内に投入されるのは、アリア、ノート、エクストレイル、フェアレディZ、この4車種の見込みだが、それでも2017年のリーフのフルモデルチェンジ以来、登録車の新型が全くなかった日産が、1年ちょっとの間に4車種投入してくる、というのは、相当なインパクトだ。
正直、今回の新型Zのプロトタイプを見るまで、日産は復活できないのではないか、と思っていた。3年前まで、筆者は日産の「中の人」であったが、3年も外から見ていると、何をやっているのか、と、日産の現状にはイライラするものがあったのだ。
今回の新型フェアレディZプロトタイプをみても、そのイライラが一気に払しょくされたわけではない。
だが、これまでの日産車の新車発表会場の雰囲気とは大きく異なり、開発責任者やデザイナーの生きた言葉、そして実在する多くのZファンの声(実施にはクラクションの音だったが)により、「日産と、その日産を見守る人たちの熱意」を見せてもらえた気がするのだ。
日産は、過去の倒産の危機をしぶとく生き延びた経験をもつ会社だ。これまでの経営判断には少なからず疑問はあるが、「フェアレディZ」というクルマを愛し、この新型Zプロトタイプを自信満々に発表した、内田社長の言葉「必ず日産を成長軌道に戻す」を信じたいと思う。
12車種のなかでも、Zを早い段階で公開したことからも、内田社長の覚悟と自信がうかがえる。
日産の実力は、まだまだこんなものではないはず。日産車のラインアップが、再び華やかになる日が待ち遠しい。
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