■トヨタ ランドクルーザープラド(2009年9月登場/2020年9月の月販:2340台)
約20年前までは、FRベースの4WDを備える悪路走破力の優れたSUV(クロカン)が各社相応にラインナップされていたが、今は大半がFFベースのシティ派。
悪路向けのSUVが、需要の減少を上回る勢いで廃止され、ユーザーがランクルプラドに集中しているのが人気の要因。
プラドは発売から11年を経過するが、悪路走破力は今でも最高水準だ。
また悪路走破性に長けたこのようなSUVは、フルモデルチェンジしても外観があまり変わらず、時間を経過しても古さを感じにくい。
そして近年はシティ派SUVが増えた反動で、悪路向けSUVの人気が再び上昇。ジムニー&ジムニーシエラ、ジープラングラーも販売が急増。RAV4もFFベースのシティ派ながら、野性的な外観と高い走破力で販売は好調だ。
ランクルプラドは、まさにSUVの原点。改めて注目されて堅調に売れている。
●販売現場からの視点(by遠藤 徹)……ディーゼルターボによるオフでの走破性の高さが販売を後押し。またプラド同様のキャラがほかの国産車にないのも好調の理由だ。アルファード同様、トヨタ全系列店扱いに拡大したのも大きい。
■トヨタ アクア(2011年12月登場/2020年9月の月販:5675台)
アクアは2013年から2015年に、小型/普通車の販売1位になった。この時にコンパクトハイブリッドの定番になり、発売から9年近くを経過した今でも堅調に売れている。
以前からトヨタの全店が扱ってきたので、法人ユーザー、レンタカー、カーシェアリングなどの需要も多い。
これらのニーズは継続性があり、長く売れゆきを保つうえで有利だ。また、アクアのような5ナンバー車が減ったことも影響している。
●販売現場からの視点(by遠藤 徹)……ハイブリッド専用コンパクトというコンセプトで、当初からトヨタ全系列店扱いによる販売力の強さが後押ししている。モデルは古いが、絶えず安全対策中心に商品力を強化し、ユーザーをつかんでいる。
■トヨタ ノア/ヴォクシー(2014年1月登場/2020年9月の月販:合計1万1175台)
ノア/ヴォクシーは、歴代モデルを含めて内外装の質が高く使い勝手も優れている。
現行型も2列目シートのスライドがしやすく、3列目はレバーを引くだけで跳ね上がる。荷室を広げるシートアレンジも簡単だ。インパネも丁寧に作り込んだ。
さらに現行型は床の位置を先代型よりも85mm低く抑え、セレナのようなサイドステップ(小さな階段)を省くことができた。
低床設計だから、3列目の床と座面の間隔も適度に確保され、低重心化により安定性も良好。さまざまな機能を高めて人気を保っている。
●販売現場からの視点(by遠藤 徹)……5ナンバー車が一般ファミリー、3ナンバー&特別仕様車がヤングファミリー&若者層と、幅広いユーザーニーズに対応できるラインナップが好調な理由。ハイブリッドが半分ほどを占めている。
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