初代ZからGT-Rまで! 全歴代車から選ぶ最高の日産スポーツ ベスト20

 9月にフェアレディZプロトタイプが発表され、クルマ好きならずとも注目が集まる日産スポーツ。歴代の日産スポーツで最高の1台は何かを決めようじゃないか!

 歴代の日産スポーツのなかから国沢光宏、松田秀士、斎藤聡、片岡英明、岡本幸一郎の自動車評論家5氏が各々のベスト15を選考。その結果をもとに、1位30点、2位25点、3位20点、4位15点、5位12点、6位10点、以下は15位まで1点刻みで採点して集計した。本稿ではその選考理由を紹介していく。結果やいかに!?

【画像ギャラリー】フェアレディ スカイライン GT-R… 果たして“キング”は誰? 集計表も掲載!

※本稿は2020年10月のものです
選考・文/国沢光宏、松田秀士、斎藤聡、片岡英明、岡本幸一郎、写真/NISSAN、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年11月26日号


■19位 スカイラインクロスオーバー(2009~2016年)……10点

「V36スカイラインのプラットフォームゆえ、サスはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク。しかもエンジンはFRだから縦置きV6。これ以上ハンドリングが楽しいSUVはない」(松田)

19位 スカイラインクロスオーバー(2009~2016年)…12代目スカイラインをクロスオーバー化し、海外では「インフィニティEX」の車名で販売された。V6、3.7Lのみだった日本仕様に対し、海外仕様ではV6、3Lディーゼルなどもあった

■19位 240RS(1983年)……10点

「これを名車と言わず何とする! 欧州で日産のヘリテージカーといえば必ずTOP5に出てくると思う。今でもクラシカルイベントの常連。元気いっぱいのエンジン音を響かせ爆走するのだった」(国沢)

19位 240RS(1983年)…3代目シルビアをベースに当時のWRCのトップカテゴリーだったグルーブB参戦のため、2.4L NAエンジンを搭載し、ボディも拡幅。生産台数は200台+αだった

■17位 2代目 スカイラインGT-R(1973年)……12点

「エンジンの高性能ぶりと希少性もあって後年高い人気を得ることに。以降R32GT-Rが復活する1989年までGT-Rの名前は姿を消すことになる。GT-Rを語るうえで外すことのできない1台」(斎藤)

17位 2代目 スカイラインGT-R(1973年)…スカイラインは4代目のケンメリで大きく豪華になったが、GT-Rも若干遅れて設定。しかし排ガス規制などもあり、たった3カ月の間に200台未満しか販売されなかった

■17位 初代プリメーラ(1990~1995年)……12点

「シートはかなり前方寄りで、フロントガラスが顔と近かったが、当時としてはバツグンの室内ユーティリティ。ハンドリングも素直で安定感があり、狙いどおりのコーナリングをトレースしていた」(松田)

17位 初代プリメーラ(1990~1995年)…見た目はヨーロッパ車的な地味な4ドアセダンでエンジンも1.8Lと2LのNAと目立たないが、ハンドリングと空気抵抗の少なさによる速さはまさにスポーツセダンだった

■16位 5代目Z33型 フェアレディZ(2002~2008年)……13点

 Z32が姿を消して2年。Z消滅の噂が流れるなかで復活したZ33。プラットフォームやエンジンをスカイラインと共有することでコストダウンし、安価に本格スポーツカーが買えるようになった。毎年Zは進化するという宣言どおり、改良が加えられ、エンジンも280psから313psまでパワーアップ。(斎藤)

16位 5代目Z33型 フェアレディZ(2002~2008年)…ゴーン体制開始後の日産リバイバルプランのシンボル的存在で、日産のイメージ向上にも貢献

■15位 6代目Z34型 フェアレディZ(2008年~)……14点

 ショートホイールベース化されて操縦性にさらに磨きがかかった。V6、3.7LのNAを搭載する大排気量FRスポーツ、NISMOの最高出力はベース車の336ps力に対して355psまでアップ。3.7Lの排気量がありながら吹け上がりはシャープでNAスポーツらしいエンジンの鋭さも備える。(斎藤)

15位 6代目Z34型 フェアレディZ(2008年~)…3.5Lから3.7Lへの排気量アップなどZ33から正常進化を遂げ、全長の短縮も話題になった

■14位 7代目S15型シルビア(1999~2002年)……17点

 各々の時代において日産にはいくつもの高性能車が名をつらねたが、実はピュアスポーツと呼べる類いのクルマが存在したことがない気がする。そのなかで最も歴代車でピュアスポーツに近いのがS15だと思う。S13以降の最終進化形として完成度も高かったし、手頃なサイズのハイパワーFR車としてのポテンシャルは高く、D1GPで多くの選手が数々の好成績を残したのもその素性のよさの表れといえる。(岡本)

14位 7代目S15型シルビア(1999~2002年)…3ナンバー幅だった先代のS14から5ナンバー幅に戻されるなど、シルビアらしさを取り戻した

■12位 5代目S13型シルビア(1988~1993年)……21点

 搭載するエンジンは直4でFRなので縦置き。それでいて低く長いノーズ。S13シルビアのデートカーとしてのクーペスタイリングは素晴らしいものだった。しかし、実際にドライブすると「これぞFRスポーツ!」という、ステアリングとアクセルワークでコーナーを楽しめるピュアスポーツとしての一面も持っていた。その後、ドリフト車としてもAE86レビン/トレノとともに中古車市場を賑わせた。(松田)

12位 5代目S13型シルビア(1988~1993年)…エレガントなスタイルや同クラスでは少ないFRということで、幅広い層から支持を集めた1台

■12位 3代目510型 ブルーバードSSS(1967~1973年)……21点

 私の日産セールス時代、時々510が点検や車検に入ってきた。当時としても510は古いし装備も質素。それゆえ軽量で加速もよく、ハンドリングも素直だった。クーペスタイルに進化したUに比べて3ボックスセダンとしての威厳があった。(松田)

 S30Zやハコスカと並んで、筆者が生まれた頃に名をはせた1台。幼い頃に読んでいた自動車誌にラリーを戦ったマシンの姿がたびたび登場したことが刷り込まれ、それだけ価値のあるクルマだとずっと思っている。北米ではかなりヒットしてBMWと並び称されたほどとか。(岡本)

12位 3代目510型 ブルーバードSSS(1967~1973年)…OHCエンジンやリアの独立懸架サスペンションなど、技術的にも大変進んだクルマだった

■11位 4代目パルサーGTI-R(1990~1995年)……23点

 WRCにカムバックするために開発したのだから当時の日産は凄かった! パルサーに2Lエンジンを搭載したため予想以上の前輪荷重配分で超アンダーのお手本になってしまったが。(国沢)

 駆動方式はフルタイム4WDのアテーサだから道を選ばず速い走りを見せた。今乗っても楽しい1台。(片岡)

11位 4代目パルサーGTI-R(1990~1995年)…WRC制覇のため4代目パルサーを2Lターボ+4WDで武装したが、無理があるのも否めなかった

■10位 2代目リーフNISMO(2017年~)……25点

 現行型リーフNISMOも外せない。初代リーフで世界に先駆けてEVを市販した功績は大きく、初めてその動力性能に触れた時、EVの加速力の凄さに興奮した。航続距離が外的要因などシチュエーションに大きく左右されることもリーフが教えてくれた。販促のために多くのディーラーに急速充電機を設備し、ほとんどが自動車メーカーを選ばず24時間充電可能。EVのパイオニアとしての功績は大きい。(松田)

10位 2代目リーフNISMO(2017年~)…スポーティなNISMOのほか、バッテリー容量の大きいe+も設定し、ポテンシャルは非常に高い

■9位 6代目R30型スカイラインターボRS(1983~1985年)……26点

 日産は長い間DOHCエンジンを作っておらず、長い長いブランクの後に出てきたのが4気筒ながら4バルブDOHCのRS。初めて富士スピードウェイを走ったクルマとして思い出に。ターボの鉄仮面まで含めます。(国沢)

9位 6代目R30型スカイラインターボRS(1983~1985年)…4気筒だったため車名は「RS」だが、ポテンシャルはGT-R級だった

■8位 8代目R32型スカイラインGTS-tタイプM(1989~1993年)……28点

 今までの日産車で最もバランスよくて楽しいクルマ、と聞かれたら瞬時も迷わずR32のGTS-tを選ぶ。GT-Rよりむしろ2LターボのFR車のほうが楽しかった。GT-Rって3速のコーナーでアンダー傾向になるが、2Lはすべての速度域で楽しかった!(国沢)

8位 8代目R32型スカイラインGTS-tタイプM(1989~1993年)…GT-Rの陰に隠れたところもあったが、直6、2Lターボを搭載するタイプMの操る楽しさはGT-R以上だった

■7位 初代S30型フェアレディZ 432(1969~1971年)……35点

 432ZはGT-Rと同じS20型エンジンを搭載するZのハイパフォーマンスモデル。日産スポーツカーの原型となるクルマだ。(斎藤)

7位 初代S30型フェアレディZ 432(1969~1971年)…車名の432は4バルブ、3キャブレター、2カムシャフトに由来したものだった

■6位 初代S30型フェアレディZ 240Z-G(1971~1978年)……36点

 とにかくカッコよかった。これに乗っているとモテるという幻想。ハンドリングなんてどうでもいいくらい、乗りたかったクルマ。(松田)

6位 初代S30型フェアレディZ 240Z-G(1971~1978年)…L型の直6、2.4Lエンジンを搭載。低中トルクの太さにより、扱いやすく速かった

■5位 4代目Z32型フェアレディZ(1989~2000年)……50点

 少しばかり過大評価か? 個人の好みが大きく入っているように思う。私はZ32の300ZXで米国のSCCAレースに出場したが、コーナリングスピードが滅法速い! 超ワイドトレッドにぶっといタイヤ履きコーナリングスピード自慢をしていたカマロとさえ互角以上に戦えたほど。1980年代に低迷した日産だったが、Z32で完全復活となりました。(国沢)

5位 4代目Z32型フェアレディZ(1989~2000年)…3代目モデルまで古さが否めなかったフェアレディZだったが、このモデルで一気に近代的になった

■4位 5代目R34型スカイラインGT-R(1999~2002年)……57点

 第2世代GT-Rの集大成がBNR34型GT-Rだ。メカニズムは正常進化だが、レースで勝つことを重視したため、その実力は20年経った今も色褪せないほど高いレベルにある。最初は平凡に見えたデザインも、今になると悪くないと思える。当時はクルマ好きが頑張れば買える価格だったのも高評価だ。今も中古車価格が高値安定なのも凄い。(片岡)

4位 5代目R34型スカイラインGT-R(1999~2002年)…全体的には第2世代GT-Rの正常進化版だが、Vスペックのリアディフューザーなど空力にも注力した

■3位 3代目R32型スカイラインGT-R(1989~1994年)……80点

 R35が世界ならR32は日本の頂点を極めた1台。バブル期に相次いで世に出た国産280ps車のなかでも主役に違いなく、レースシーンで圧倒的な速さを見せたのはもちろん、これほど関わる者すべてを熱狂させたクルマはない。個人的にも初めてドライブした時には、圧倒的な速さと操縦安定性の高さに衝撃を覚えた。(岡本)

3位 3代目R32型スカイラインGT-R(1989~1994年)…当時のグループAレース制覇のため、GT-Rとしては17年ぶりに復活し、目標を見事に達成

■2位 初代スカイラインGT-R(1969~1973年)……95点

 レーシング直系のS20型直6DOHC4バルブはGT-Rだけの贅沢な心臓で、ポルシェシンクロの5速MTも当時では新鮮な味わい。何の変哲もない4ドアセダンに高性能ユニットを押し込んでいるが、レースで勝つことを最優先して足も上手に練り上げた。軽快なフットワークがドラマチックな走りを演出し、神話も数多く生み出した。2種類のボディ形状の用意も気合充分だ。(片岡)

2位 初代スカイラインGT-R(1969~1973年)…GT-R伝説のはじまりで、4ドアの後に2ドアも設定。当時のツーリングカーレースでは連戦連勝だった

■1位 現行R35型GT-R(2007年~)……140点

 リアデフをトランスミッションに内蔵し、後ろ置きのトランスアクスル方式を採用して後輪荷重をしっかりと稼ぐ。エンジンとトランスミッションが切り離されているから重いトランスミッションを低くマウントできる。超高速域(300km/hオーバー)でのエアロダイナミクスも世界トップレベルだ。(松田)

 現在も依然として世界トップクラスのパフォーマンスをキープしているのだから凄い。最新のNISMOは600psを余裕でコントロールできるシャシー性能も備える。高性能車の日本代表として自慢できる存在。最終バージョンは一段と強烈なスペックを持たせるというので今からワクワクしています。(国沢)

 予算を度外視した設計と電子制御技術を結集して作り上げた日本を代表するハイパフォーマンスモデル。年次改良を繰り返して乗り心地、操縦性、エンジンまで進化させたのも特徴であり魅力。世界の名だたるスポーツカーと伍して戦える日産を代表するスポーツカー。(斎藤)

 世界を震撼させた圧倒的な走行性能で他メーカーに与えた影響の大きさは計りしれず。ここまでインパクトの大きいクルマはほかにない。名実ともに“最高”の日産スポーツとしてふさわしい。未来永劫、最も記憶にも記録にも残る日産車として語り継がれるはず。ファイナルエディションが出たら買おうかな……。(岡本)

1位 現行R35型GT-R(2007年~)…登場から13年が経過したものの、基本設計の素晴らしさや度重なる改良により、今でも独自のポジションに君臨し続けている

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