名門いすゞの人気SUVが7年ぶりに刷新! 新型mu-Xが発売

 日本車メーカーの古豪、いすゞが大型SUVを7年ぶりにモデルチェンジして発売開始!

 日本では約20年前の2002年に乗用車から撤退したいすゞながら、海外ではピックアップトラックとSUVも含め元気である。

 なかでも直近では10月28日に、比較的カジュアルなキャラクターを持ち、3列シートを持つ本格ラージSUVのmu-Xを発表、タイを皮切りに11月9日から発売している。

 本稿では、注目の日本未導入最新SUV、mu-Xを紹介していきたい。

文/永田恵一、写真/ISUZU

【画像ギャラリー】日本未発売車の全貌みせます! いすゞの海外専売大型SUV その名も「新型mu-X」登場


■いすゞ mu-Xはピックアップトラックベースの大型SUV

フルモデルチェンジして登場した2代目いすゞ mu-X。初代同様、ピックアップトラックであるD-MAXからの派生車だ

 mu-Xはタイ生産でラダーフレームを持つミドルピックアップトラック「D-MAX」から派生したラージSUV「mu-7」の後継車。2013年に初代モデルが登場し、今回のフルモデルチェンジで2代目モデルとなる。

 2代目モデルの成り立ちも初代モデルと同様にD-MAXの派生車で、東南アジア圏で販売される他の日本車で例えればハイラックスに対するフォーチュナー、トライトンに対するパジェロスポーツと同じ関係だ。

 なおmuという車名は、1989年登場でピックアップトラックにスペシャリティな2ドアボディを載せたmu(車名はmuだけど妙なクルマな感が強かったが)や、muの全長を伸ばし5ドアボディとしたmuウィザードでも使われていた。

 muはmuウィザードまで「ミステリアス・ユーティリティ(謎に包まれた不思議な機能を持つクルマ)」の略だったが、mu-7からは「マルチ・ユーティリティ(広さを多用途に使えるクルマ)」の略に変わった。

 さて、フルモデルチェンジされたmu-Xも、初代モデルに対しキープコンセプトとなっている。各部を見ていきたい。

■武骨なフォルムながら乗用車的で高級感もある新型mu-X

力強い外見とは裏腹に、インテリアは洗練された「乗用車的な」高級感あるものとなっている

●エクステリア

 ボディサイズは全長4850mm×全幅1870mm×全高1875mm、ホイールベース2855mmで、ホイールベースから想像するにD-MAXのシングルキャブのもっとも全長の短いものとの深い関係があると思われる。

 エクステリア自体はSUVらしい力強さと伸びやかなフォルムが大きな特徴だ。

後席もじゅうぶんなスペースが確保されている

●インテリア

 インテリアはベースとなるD-MAX自体がピックアップトラックながら「乗用車的なもの」となっていることもあり、ダッシュボードなどは基本的にmu-Xも共通で、各部のパネルやシート地などでより高級感を増しているといった印象だ。

 また、フルモデルチェンジでパーキングブレーキはハンド式から電動式となっており、収納スペースが増えているなど、使い勝手も向上している。

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■ディーゼル一本で6MTも! 気になる走行性能は?

初代と比較してねじり剛性が向上し、同時に軽量化も実現している

●車体

 車体はフレームのねじり剛性向上と軽量化が行われ、アッパーボディも高張力鋼板の採用などにより曲げとねじり剛性の向上と軽量化を実現。

 また、ボディ剛性の強化とピラー内に配置される発泡材により静粛性も向上しており、樹脂製となったバックドアも軽量化とデザインの自由度を広げることに貢献している。

●サスペンション

 リアサスペンションのロール剛性が大幅に向上したことが大きな改良で、D-MAXと共通のフロントサスペンションとの組み合わせによりハンドリング、乗り心地ともに改善されているという。

●エンジン&トランスミッション

 エンジンは中心となる1.9L・4気筒ディーゼルターボ(150ps/35.7kgm)と3L・4気筒ディーゼルターボ(190ps/45.9kgm)の2つで、トランスミッションは6速ATがほとんどとなるが、1.9Lディーゼルターボのラグジュアリーグレードのみに6速MTも設定される。

●駆動系

 タイで販売されるmu-Xは雪が降らないこともあり、1.9Lディーゼルターボ車はFRのみ、3Lディーゼルターボ車にだけ4WDが設定される。

 3Lディーゼルターボ車の4WDは、2WDと4WDを切り替えるパートタイム4WDで、路面状況に応じた駆動力を得られるよう、トラクションコントロールが2モードあり、走行モードもノーマルモードに加えラフテレインモードを備える。

●安全装備

 ステレオカメラとミリ波レーダーからの情報を基盤とした停止まで対応するアダプティブクルーズコントロール、緊急ブレーキ、車線逸脱警報、死角になりやすい斜め後方を監視するBSMを設定するなど、このクラスのSUVとしては水準レベルの安全装備を備える。

 フルモデルチェンジされたmu-Xは全体的にオーソドックスながら堅実な仕上がりとなっており、先代モデル同様に着実な販売をキープしそうなモデルといえそうだ。

■タイではトヨタ、三菱と競合

なかなか魅力的なSUVではあるが、日本導入の可能性は低いだろう

 タイなどでのライバル車は前述したようにトヨタ フォーチュナーと三菱 パジェロスポーツとなるだろう。それぞれの強みは以下のとおり。

・フォーチュナー/トヨタ車らしい高級感とソツのなさ
・パジェロスポーツ/SUVながらシャープなスタイル
・mu-X/軽量な1.9Lディーゼルターボの設定

*   *   *

 なかなか魅力的なmu-Xだが、いすゞが日本に乗用車の販売網を持たないこともあり、そのまま日本に導入される可能性は絶望的だ。

 しかし、mu-XのベースとなったD-MAXはマツダにBT-50の車名でOEM供給されていることもあり、もし同車がマツダに供給されればCX-8とバッティングするところもあるにせよ、mu-Xが日本でマツダブランドという形でも導入される可能性はゼロではないのかもしれない。

【画像ギャラリー】日本未発売車の全貌みせます! いすゞの海外専売大型SUV その名も「新型mu-X」登場