1位はなんとあのオープンカー?? プロが選ぶ現行国産車「最もいいクルマ」ランキング2020年版


 大変な一年ではあったが、その一方で驚くほど多様なモデルが登場した2020年。その新型モデルも含め、全ての国産車からベスト10を決めるとどうなるか? 日本を代表する20名のモータージャーナリストが選ぶ、現行日本車のベスト10だ。選出方法は、

1)20名のモータージャーナリストが現行日本車の「自分のベスト10」を決める。
2)それぞれの1~10位車にF1方式でポイントをつける(1位25P 2位18P 3位15P 4位12P 5位10P 6位8P 7位6P 8位4P 9位2P 10位1P)。
3)すべてのポイントを合計して「総合順位=1~10位」を決定する。

というもの。

 順位そのものを楽しむももちろんよし、購入の参考にするもよし。ちなみに昨年のベスト5は以下の通り。今年はどんなクルマが上位に食い込む!??

●2019年ベスト5
1位 日産 GT-R
2位 マツダ ロードスター
3位 トヨタ RAV4
4位 スズキ ジムニー
5位 トヨタ カローラ(シリーズ)

【画像ギャラリー】新世代のクルマたちも堂々上位に選出!!! 2020年10ベストをギャラリーで見る

※本稿は2020年12月のものです
採点・文/飯田裕子、石川真禧照、大井貴之、岡本幸一郎、小沢コージ、片岡英明、国沢光宏、斎藤 聡、佐藤篤司、塩見 智、清水草一、鈴木直也、竹岡 圭、中谷明彦、西川 淳、松田秀士、諸星陽一、吉田由美、渡辺敏史、渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2021年1月10日号


■1位 マツダ ロードスター(166ポイント)

 今年誕生した多数の新モデルを抑え、2015年登場のロードスターが栄えある1位に!

 2017年と2018年に商品改良を受け、そのたびに足回りが進化。軽量ボディによる“軽快なヒラヒラ感”はロードスターでしか味わえないといっていい。世界中にファンが根付くゆえんでもある。

 132psを発生する1.5Lエンジン搭載のソフトトップと、184psを発生する2L搭載のタルガトップというパワートレーン。

 そしてスタイル。オープンの姿は美しく、幌を閉じたデザインでも絵になるのがこのモデルの魅力だ。タルガトップのRFも個性的美しさがある。

1位 マツダ ロードスター(166ポイント)…全長3915×全幅1735×全高1235mm、ホイールベース2310mm、車重1010kg、直4・1.5L、132ps/15.5kgm、WLTCモード燃費16.8km/L、281万8200円(Sスペシャルパッケージ・MT)
ハッとするリアビューのRF。約344万円~とやや高価

●渡辺敏史の評価

 このご時世にメジャーなメーカーが量産の品質や安全基準で、ほぼほぼ1tでFRのスポーツカーを作る。それ自体がまず奇跡的なことです。そのうえでロードスターにはオープンカーというかけがえのない価値があります。

 のみならず、ロードスターには30年余にわたる継続の歴史があり、守り続けてきた哲学があります。

 現行モデルはそれらの原点に立ち戻るというその求道心が若干暑苦しくもありますが、乗ればドライバーの意思やスキルをみごとに忠実に反映する鏡のようなクルマになっているわけです。

●斎藤 聡の評価

 ロードスターの魅力は速さとは違った評価軸を持っているところにあります。ロードスターが目指したのは速さではなくドライバーとの一体感。そこをひたすら突き詰めたスポーツカーなのだと思います。

 ドライバーの操作に対する応答の正確さを研ぎ澄ますことによって、ドライバーとクルマとの一体感を作り出している。

 他車との比較ではなく、クルマとドライバーの間にスポーツドライビングの楽しさを作り出しているのが、ロードスターの魅力です。

スポーツモデルらしく、ドライバーの操作性を最優先して設計されたコックピット。シート形状も運転しやすい設計
心地よいスポーツドライビングの礎となる、ソフトトップの1.5Lエンジン。2Lは2018年マイチェンで26ps‌向上
ドライバーの意図がすぐ反映される楽しさ。“クルマとドライバーの一体感”を味わえる。信号待ちなどで座ったまま幌を開閉できる手軽さもいい

●評価…石川真禧照3位、大井貴之3位、小沢コージ10位、斎藤 聡1位、塩見 智2位、清水草一1位、竹岡 圭2位、西川 淳4位、諸星陽一6位、渡辺敏史1位、渡辺陽一郎8位

■2位 スバル レヴォーグ(163ポイント)

全長4755×全幅1795×全高1500mm、ホイールベース2670mm、車重1570kg、水平対向4ターボ・1.8L、177ps/30.6kgm、WLTCモード燃費13.6km/L、370万7000円(GT-H EX)

 自動車評論家や多くのクルマ好きが「いいクルマだ!」と口を揃える2代目レヴォーグ。数少ない国産ワゴンのなかにあって、初代モデルから高いニーズに応えているクルマだ。

 その初代より進化著しいのがこの2代目。全グレードに新開発の1.8L水平対向4気筒ターボを搭載、最高出力177ps、最大トルク30.6kgmというスペック以上の力強さを味わえる。

 ボディ全体の骨格連続性を高める「フルインナーフレーム構造」のプラットフォームが採用され、走りの質感もよりしなやかに。さらに運転支援機能を大幅に拡張したアイサイトXも選べる。スバルの本気がここにある!

2位 スバル レヴォーグ(163ポイント)。全長4755×全幅1795×全高1500mm、ホイールベース2670mm、車重1570kg、水平対向4ターボ・1.8L、177ps/30.6kgm、WLTCモード燃費13.6km/L、370万7000円(GT-H EX)
スバル レヴォーグ。スポーティさがありながら視認性の高さを大切にしたインパネ。斬新なタテ型ナビはEXグレード以外はOP設定

●鈴木直也の評価

 ある限定された状況で試乗して「お、いいクルマだなぁ」と思うクルマは時々あります。ただ、速度、路面、運転状況などが変わると、途端に馬脚をあらわすケースが大半。

「いいクルマだなー」という感動が持続するクルマはそう多くないのが実情です。

 レヴォーグが素晴らしいのは、その高評価がずっと持続していること。

 最初に乗ったのはテストコースでのアイサイト体験会だったのですが、ここで感じた「いいクルマ感」が、袖ヶ浦サーキットや一般道試乗会でも一貫して続いている。

 この基本性能のよさがレヴォーグを1位とした決め手です。

●片岡英明の評価

 ドライバーが意のままに操ることができ、ロングドライブから街乗りまで日常の運転シーンにおいて優れた安全性と快適性を高い次元で実現している。

 最新のスバルグローバルプラットフォームや新しい電動パワステにより、廉価モデルから質の高い走りを実現。STIスポーツに採用した電子制御ダンパーも実力派だ。

 運転支援システムのアイサイトも大きく進化し、機能する領域を大きく広げている。リアルワールドでの安全性を大きく向上させたから、私は1位とした。

スバル レヴォーグ。注目の新開発1.8L水平対向4気筒ターボは、全グレードに搭載されている。艶やかな走りを生む
スバル レヴォーグ。360度センシングする先進安全システムの次世代アイサイトは標準装備。さらにハンズオフアシスト機能などがある「アイサイトX」も選べる

●評価…飯田裕子2位、大井貴之6位、岡本幸一郎4位、小沢コージ2位、片岡英明1位、国沢光宏7位、斎藤 聡5位、佐藤篤司4位、鈴木直也1位、竹岡 圭10位、西川 淳6位、諸星陽一4位、吉田由美9位、渡辺陽一郎7位

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