レヴォーグへ発展濃厚のツアラーは“ターボの証”にこだわり
スポーツセダンの「ヴィジブ パフォーマンスコンセプト」と、ツアラーのコンセプト「ヴィジブ ツアラーコンセプト」は、まだプロダクトとの関連性が謳われていないモデルだが、この2台のフロント部のデザインは、共通だという。
ただし、パフォーマンスコンセプトがデジタルモデリングされているのに対して、ツアラーコンセプトは、デジタルデータからクレイモデルを作成。
ハンドメイドでボディラインを描きなおしているため、より躍動感のあるスタイルを実現している。
デザインの作業は、かなりデジタル化されているが、デザインを仕上げる際、現在もクレイモデルやモックアップなど実物にする作業を必ず行うという。今なお、人の目で見た感覚を大切にしているのだ。
さて、このコンセプト2モデルの関係性は、現在のモデルラインとのつながりを連想させる。WRXとレヴォーグとの関係だ。
これまでの流れとSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の新世代モデルの投入順序から言っても、この2台は、そういう発展を遂げるということなのだろう。
この2台は、アイサイトがルーフ部に装着され、デジタルドアミラーが採用されるなど、かなり未来的である一方で、スバルの高性能モデルを示すボンネット上のエアインテークは健在だ。
この点についてスバルの石井 守デザイン部長は、「ボンネットのインテークは、高性能スバルのアイコンで必要と思う人も多い。
もちろん、機能的にも意味があるから存在する。だから不要と判断したフォレスターには装着していない」と説明してくれた。ただデザインとしての美しさを追求するために、インテークそのもの形は進化させている。
「流行より機能美」がスバルデザインの肝
最後に、日本だけでなく世界的にも安定した支持をもつスバルの秘密を、石井デザイン部長に尋ねると、「スバルのデザインは流行りを追うのではなく、機能美を大切にしている。
だから決して販売台数が多い北米に寄せることもしていない。そのポリシーが世界のファンから安定した人気を得る理由になっている」と教えてくれた。
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「スバルデザインミュージアム」は、3月30日(金)13:30より一般公開開始。31日(土)、4月1日(日)、7日(土)の3日間、13時と16時にはスバルデザイン部のプレゼンテーションも行われる。
そこから、新世代スバルデザインが目指す方向性とその理由が、きっと理解できるはずだ。
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