■フルモデルチェンジしたのに見た目があまり変わらない
●BMW開発のミニ(初代から3代目)、N-ONE、ハスラー
ミニはクラシックミニ、N-ONEはN360の現代版、ハスラーは先代型初代モデルの「スタイルの評判が非常の良かった」といった背景により、「スタイルを変えられない」という事情もあり、スタイルはパッと見では細部しか変わらず、素人目には新旧の見分けは難しい。
しかし、3台ともクルマ自体はそのタイミング最新のものとなっており、安心感を持って乗れるのは嬉しい。
ただ、2代目モデルとなる現行N-ONEに関してはフルモデルチェンジでの値上がり幅が総合的に見て大きく、「スタイルを変えなかったなら、ここまで値上げしなくても良かったのでは?」と感じるのも事実だ。
■事実上フルモデルチェンジなのに、超ビッグマイナーチェンジ扱い
●トヨタプロボックス
2002年に登場した小型ライトバンのプロボックスは、2014年に超ビッグマイナーチェンジした。2002年登場時のプロボックスのプラットフォームは初代ヴィッツ系だったのに対し、超ビッグマイナーチェンジされたプロボックスはプラットフォームを2代目と3代目ヴィッツ系のものに変更。
パワートレーンも1.3リッターエンジンは新しいものに、トランスミッションも4速ATからCVTに代わり、ダッシュボードも一新され、型式も異なるなど、これだけの要素が揃えばフルモデルチェンジと感じない人はほとんどいないだろう。
しかし、2014年登場のプロボックスはアッパーボディ(スタイルと思っていい)がマイナーチェンジの範囲というトヨタの解釈により、フルモデルチェンジではなく超ビッグマイナーチェンジ扱いとなっており、プロボックスは現行モデルが2022年でなんと20年となる。
■まとめ
結局のところ、フルモデルチェンジなのか超ビッグマイナーチェンジなのかというのはメーカーの表現やユーザーの感じ方次第なのだろう。
そのため、クルマの進化で一番重要なのはモデルチェンジの形態やプラットフォーム云々ではなく、ユーザーに使いやすい、いいクルマを安価に提供することだ。
それだけにモデルチェンジの形態は何でもいいので、メーカーには有益な改良を適切なタイミングで行ってほしい。 正直、フルモデルチェンジするお金がないという理由で生産終了するよりは、先代のプラットフォームやエンジンを使ってデザインを新しくして、特に販売が厳しいセダンやスポーツカーを延命させるというのもアリではないだろうか。
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