■EVコンセプトカーを4台公開!
電動化にフル加速していく決意表明ともいえる「Nissan Ambition 2030」だったが、なかでも一番興味深かったのは、今年7月にティザー公開したCMF-EVプラットフォーム採用の「チルトアウト」の実物大のモックアップ公開と、全個体電池を搭載したEVのコンセプトカーの3台を世界初公開したこと。
チルトアウトについて、日産自動車最高執行責任者のアシュワニ・グプタ氏はオンライン説明でこれまでの「NISSAN NEXT」では「タイムレスジャパニーズフューチャリズム」がデザインテーマだったが、さらにその先に向けて「駿」と「翔」という2 つの言葉を新しいEVビジョンに反映していくと紹介。
「駿」は「素早く、軽やかに走る」、「翔」は「力強く、優雅に羽ばたく」という意味で、この2 つの言葉と日産の革新的な技術を組み合わせることで、デザインの表現を定義したという。
チルトアウトは、今年の7月にサンダーランドで発表したように、日産の電動化ビジョン「駿」を体現したクロスオーバーで、アリアと同じアライアンスCMF-EV プラットフォームを採用している。
息を呑むような加速感と圧倒的な車両操作性を表現し、流れるようなモダンなデザイン、情熱あふれる走り、先進の安全技術、快適な室内空間を具現化し、日産が考える、これからの時代のEVだそうだ。
小型化した各コンポーネントを統合し、全個体電池を搭載し、スケートボードのようなEV専用プラットフォーム「ニッサンEVテクノロジービジョン」をベースにした次世代EVコンセプトが、スポーツカーの「マックスアウト」、ピックアップトラックの「サーフアウト」、SUVの「ハングアウト」の3台だ。
■走りの楽しさの常識を超える「Max-Out」
ワクワクする電動車を、とオンライン説明会での内田社長のコメントが耳に残ったが、これがまさにそうかと感じたのがマックスアウト。
近年、日産はリーフNISMO(RS)やノートNISMO e-POWERなど出してきたので、今後EVのスペシャルティやスポーツカーを作っていくだろうと予想はしていたが、こんなに早くワクワクするスポーツカーを出してくるとは意外だった。
マックスアウトは、進化したEVの4WDシステム、e-4ORCEを採用し、超軽量、超低重心、高い安定性と快適性で、これまでにない新しいドライビング体験を提供するオープンカーという。
リリースによれば「コーナリング性能やステアリングの応答性を向上させることで、姿勢変化の少ない走りを実現し、人間の身体能力そのものが拡張されたかのような感動の走りと最高の体験を提供します」。
また、座席を変形させてフラットに格納することが可能なため、より広い室内空間を確保することができるという。
サイズなど細かいところは不明ながら、日産から、マツダロードスターのような軽量なEVオープンスポーツが登場することになりそうだ。
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