フランスのクルマ好きたちがノリノリで作り上げたカーアクション!! 『TAXi』を観る!!

■フランスで大ヒットしてシリーズ化 さらにハリウッドリメイクも

本気のカーアクションとコテコテで若干サムいギャグシーンのメリハリがたまらない
本気のカーアクションとコテコテで若干サムいギャグシーンのメリハリがたまらない

 監督を務めたジェラール・ピレスは飛行機、車、バイクが大好きで、その趣味を活かして本作を作り、大成功に導いたことになる。

 また、ダニエルを演じたサミー・ナセリは、本人曰く「自分ではダニエルのようなスピード狂ではないと思うけれど、レーシングクラブに入って、サーキットでは飛ばしまくっているよ」。やはりかなりのスピード狂のようだ。

 本作は母国フランスで大ヒットを記録してシリーズ化。『TAXi2』(2000)、『TAXi3』(2002)、『TAXi4』(2007)、『TAXi ダイヤモンド・ミッション』(2018)が作られ、2004年にはハリウッドリメイクになる『TAXI NY』(2004)も登場した。

 こちら、当初はナセリ主演の予定だったが、スピード違反で逮捕されてしまって断念したという、実話にしてはあまりにも出来過ぎたエピソードもある。これが本当の話なら、まさにダニエルを地で行くナセリ、なのだった。

●解説

 ピザの配達からタクシー運転手に転職したスピード狂のダニエル。そんな彼が乗せたのは警察官エミリアンで、スピード違反の現行犯として逮捕されてしまう。免許を返してもらいたいダニエルは、彼の提案を呑み、ドイツ人銀行強盗団の逮捕にひと役買うことに。

 「いまどきコレ?」的なコテコテのギャグが満載で、これを楽しめるかどうかで評価が分かれそうなのだが、カーアクションだけは本気。計算されたような感じ、スタイリッシュな雰囲気ではなく、とにかくリアルなノリなのだ。コテコテのギャグとリアルなアクション。この落差が本作のお楽しみのひとつだと言える。

 シリーズのなかでは『2』に三菱のランサーエボリューションVIが登場して、こちらも本気のカーアクション。

 ちなみにナセリは「1作目では5~6割、自分で運転した。2作目の場合は、撮影が始まってすぐにちょっとした事故が起きてしまい、スタントマンに託すことになってしまった。フラストレーションがたまりまくったよ」と言っている。

 ちなみに、本作の撮影ドライバーを務めたのはルノーのラリードライバーとして知られるジャン・ラニョッティ。また、ダニエルがダラーラF396に乗っているときに被っているヘルメットは、トヨタF1でも活躍していたレーシングドライバーのオリビエ・パニスから借りたものだという。

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『TAXi』
ブルーレイ&DVD発売中
ブルーレイ:¥2,750(税込)
DVD:¥1,980(税込)
発売元:カルチュア・パブリッシャーズ
販売元:ポニーキャニオン
(C)AFP-TF1 FILMS PRODUCTION-LE STUDIO CANAL+1997

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