2018年の販売台数は全体でいえば軽自動車のN-BOXがブッチギリの1位という結果に。いやはやNシリーズの強さはどこまで続くのでしょう!?
登録車でいえばノート(e-POWER含む)が1位と、これまた最近騒ぎが続いている日産にとってもハッピーなニュースになったことだろう。
しかし、逆に売れなかったクルマ(登録車)も同じくらいある。きっと売れないクルマにも多くの言い分があるはずだ。そして2019年も頑張ってほしい!!
ということで2018年に売れなかったクルマ10台と、その言い分を聞いてきました。
※当ランキングはベストカー本誌の新車販売台数一覧(登録車)をベースとしております。「車種ごと」の販売台数となり、グレード単体の販売台数結果は反映しておりません(レクサスなど)。
文:永田恵一/写真:TOYOTA、NISSAN、HONDA、MITSUBISHI、DAIHATSU
■燃料電池自動車にセンチュリーもランクインの10位→7位
2018年の登録車販売台数ランキングはe-POWER効果の持続により日産ノートが1位となり、1968年に販売台数の統計が始まって以来日産車としては初の1位に輝くという快挙が大きな話題となった。
その一方では販売台数ランキング上位とは正反対に売れなかったクルマたちも存在する。
当記事では不名誉ながら2018年販売台数ワースト10に入ってしまったクルマたちが売れなかった言い分(言い訳?)や展望に加え、販売が続くようエールも送りたい。
【第10位 日産フェアレディZ】591台
現行フェアレディZは2008年の登場以来満10年が過ぎ、ここ数年は放置状態となっていることが売れない原因と思われがちだ。
しかし2018年には一部改良でクラッチの改良や静粛性の向上が施されており、厳しい状況下ながら決して放置状態とは言い切れない。
ではなぜ売れなかったのかを考えると、トップグレードのNISMOだとポルシェケイマンも視野に入る600万円を超える価格。
さらに言えば2シーターに加えて、3.7リッターという大排気量エンジンによる自動車税の高さや燃費など、そもそもが気軽に乗れるキャラクターではないこともあるだろう。
古さは否めないものの、フェアレディZのアメリカンなキャラクターは捨てがたい魅力があるのに加え、GT-Rと並び日産のアイデンティティでもある。
さらに2019年は誕生50年という節目だけにフルモデルチェンジも視野に入れた、何らかの大改良を期待したい。
【第9位 トヨタMIRAI】 575台
燃料電池車が727万4880円という技術的な革新度を考えたら「破格」で買え、さらに補助金も政府から202万円、地方自治体からも100万程度出るケースもあるMIRAI。
また納期についても登場当初は「年」単位と言われていたが、現在では数カ月と劇的に短縮され入手しやすくなった。それを考えると、MIRAIの販売は伸び悩んでいると言わざるを得ない。
とはいえ、肝心の水素充填のインフラ普及が進んでいないのも加味すれば、この年間販売台数は妥当なところといえるのかもしれない。
いずれにしてもトヨタはかつての初代プリウス登場からのハイブリッドカー技術のように、「熟考の末やると決めたことは時間を掛けてでも必ずモノにして普及させる」という素晴らしいDNAを持っている。
これまでの新技術を昇華させてきた実績を持つトヨタならば、やがてはインフラも含めて燃料電池車も普通のクルマにするに違いない。MIRAIは今後に期待できる。
【第8位 日産シーマ】 386台
2012年にフーガのストレッチ仕様的な位置付けで復活したシーマの販売目標台数は、当時でも年間1000台と少なく、時間の経過を加味すれば悪くない販売実績ともいえる。
と書きながらも絶対的な販売台数があまりに少ないのは事実であり、社会的なイメージのいいハイブリッドのショーファーカーとしてはコストパフォーマンスに優れる。
最上級グレードでも約900万円という価格をアピールするなどすれば、浮上のチャンスもあるのではないだろうか。
【第7位 トヨタセンチュリー】335台
昨年6月にフルモデルチェンジされたセンチュリーの販売台数を「7カ月で335台しか売れていない」と考えるのは大間違いだ。
なぜかと言えば月間販売目標台数自体が50台なのに加え、この50台は「手作り生産のため月に50台しか作れない」という意味であり、約2000万円のクルマが7カ月で335台売れたというのはほぼ予定通りなのだ。
今後は日本のシンボルカーとしてセンチュリーが存続し続けてくれ、その後押しとして豊田章男社長のGRMNセンチュリーが市販化されれば、それで完璧だ。
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