EV時代はまだまだ遠い おじさんが最後のガソリン車を選ぶならこの3台!

■おじさんにとってのあがりのクルマ2:「韋駄天ターボ」EP71スターレットターボ

EP71型スターレットターボは当時117万4000円から買えた! 画像はマイナーチェンジ後の仕様で、セッティングの変更により最高出力が110psまでアップした
EP71型スターレットターボは当時117万4000円から買えた! 画像はマイナーチェンジ後の仕様で、セッティングの変更により最高出力が110psまでアップした

 ボーイズレーサー全盛だったこの時代、トヨタ車のなかで人気だったのがスタタボ、韋駄天こと、EP71スターレットターボだった。

 エンジンは3バルブSOHCの2EE型に空冷インタークーラー付き水冷ターボを装着した2E-TELU型で、インタークーラー冷却のためにボンネット上に設けられたエアスクープが、ターボモデル特有の迫力を生み出している。

 車重790㎏のボディに、1.3L、直4SOHCインタークーラーターボを搭載。このエンジンには、手動切り替えで過給圧を低く設定できるLOモードを備えており、105ps(LOは91ps)、最大トルク15.2kgm(LOは13.4kgm)を発生。

 1987年12月のマイナーチェンでは、新デザインのフロントバンパーやサスペンションが最適化され、エンジンも110ps(LOは97ps)、15.3kgm(LOは13.7kgm)に強化された。

 このマイナーチェンジによって、韋駄天やカット飛びターボという名にふさわしいハンドリングとコーナリング性能を得ている。

 当時の新車価格はターボS(5速MT)=3ドア129万8000円から5ドアターボS、5速MT=131.1万円、2ウェイOD付き4速AT=135万円。

たった105㎰の1.3L、直4ターボエンジンだったがとにかく凄かった
たった105㎰の1.3L、直4ターボエンジンだったがとにかく凄かった

 現在、中古車市場に流通しているのは3台あまり。走行距離5.6万㎞のターボSの極上車が約310万円。7.3万㎞のターボSが価格応相談、14.2万㎞のターボSが約130万円といった具合。引き合いが多いのか廃車となったクルマが多いのか、高騰している。

 やはり多いのは次世代の1.3GTやグランツァやグランツァVが25台ほど、60万円から流通している。

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■おじさんにとってのあがりのクルマ3:「超感覚スカイライン」R32スカイライン

1989年5月に登場したR32型スカイライン 2ドア スポーツクーペ GTS-t タイプM。FRの素直な操縦性とGT-Rより軽い車重で操縦性は高い
1989年5月に登場したR32型スカイライン 2ドア スポーツクーペ GTS-t タイプM。FRの素直な操縦性とGT-Rより軽い車重で操縦性は高い

 1989年は名車の新車ラッシュだったが、このGT-RではないR32スカイラインも素晴らしいクルマだった。

 「超感覚スカイライン」のキャッチフレーズで1989年5月にデビューを飾った8代目R32スカイラインは 2ドアスポーツクーペだけでなく、4ドアスポーツクーペと名付けた4ドアセダンもキュートなデザインだ。歴代のスカイラインのなかで、もっとも躍動感あふれるデザインといえる。

 1989年5月に発売されたのは、スカイラインの伝統を受け継ぐ5ナンバー小型車枠のFR車だ。スカイライン初となるアテーサE-TS(4WD)採用のGTS-4と16年ぶりの復活が告知されたGT-Rの発売は8月21日だった。

 R31とR32の開発主管を託された伊藤修令さんは、それまでの流れをいったんゼロに戻し、原点回帰を図った。そして新たな評価基準を作ったのである。

 エンジンは1800GXiが積む1.8LのCA18i型直4SOHCをボトムに設定する。だが、主役であり、多くの人がスカイラインらしいと感じるのは、大ヒットした2000GTの血を引く2000GTSシリーズだ。

 心臓には改良を加えたRB20DE型直6DOHC4バルブとRB20DET型直6DOHCハイフローセラミック/ボールベアリングターボが選ばれた。

 R32といえばGT-Rだけを取り上げることが多いが、このR32スカイラインのGTSシリーズも走りの質は驚くほど高かったのだ。

 四輪マルチリンクサスペンションを採用し、2段絞りバルブ付きのショックアブソーバーを組み合わせ、優れた接地フィールと卓越した旋回コントロール性を実現した。

 また、主力グレードのリアサスペンションには位相反転制御のスーパーHICASとスタビライザーを採用した。

1991年にマイナーチェンジしたR32型スカイライン 2ドア GTS-t タイプM。R31のフォルムからコンパクトで丸みを帯びたスポーティなデザインに変更され、GTSはRにはない気品がある
1991年にマイナーチェンジしたR32型スカイライン 2ドア GTS-t タイプM。R31のフォルムからコンパクトで丸みを帯びたスポーティなデザインに変更され、GTSはRにはない気品がある

 当時、筆者は20代で回りに高額なGT-Rを買える友人はいなかったが、このGTS-tタイプMを買った友人に乗せてもらったが、乗る前は内心GT-Rじゃないから大したことないなんて思っていたらさにあらず、充分どころか驚くほど高い操安性と、2L直6のRB20DET(215ps/27.0kgm)のエンジンフィールにシビれたのを覚えている。

 中古車市場ではGT-RではないR32スカイラインの流通台数は15台ほど。一番人気のGTS-tタイプMは260万円、320万円、370万円、420万円といった具合で走行距離や程度によって異なっている。もはや10年ほど前は100万円以下で買えたのにという思いがすぐに吹っ飛ぶほど高騰していた。

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