マツダRX-8のRENESIS
バブル崩壊後に経営不振となったマツダはフォード傘下で再建を目指すのだが、その際に問題になったのが「ロータリーエンジンをどうするか?」というテーマ。
採算性という点から見ればいうまでもなくリストラ対象だが、ブランド価値を考えるとマツダにとって大きな財産。ブランドヘリテイジをそんなに簡単に捨て去っていいのか、侃々諤々の議論が続いたという。
結果として、ロードスターのプラットフォームを利用した4シータークーペとしてRX-8企画にゴーサインが出て、かろうじてロータリーエンジンの命脈はつながるわけだが、その際に要求されたのが燃費規制と排気対策をクリアするためNAで目標馬力を達成すること。これが自然吸気13B「RENESIS」開発につながってゆく。
RENESISの技術的な特徴としては、ロータリーとして初めて排気ポートをサイドハウジングに配置したことが挙げられる。吸排気ともサイドポートとなったことで、レシプロエンジンでいうところのオーバーラップが無くなり、低速トルクと燃費が向上。
そのいっぽうで高回転域のパワーを高めるため可変6ポートを採用(初期には4ポート仕様もアリ)、8500rpmという高回転までブン回して250psを絞り出していた。
残念ながら、RX-8が2012年に生産終了したことで、現在はロータリーエンジン市販車は途絶えているわけだが、噂されるレンジエクステンダー用としてロータリーが蘇るその日まで、きっとマツダロータリーファンは復活の日を待ちわびていることと思います。
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