【マークX、カローラスポーツ…】名ばかりのクルマと侮れないクルマ 6選

トヨタクラウンコンフォート

販売期間:1995〜2018年

 1994年に日産が市場投入したクルーに対抗し、トヨタは1995年にコンフォートをデビューさせた。コンフォートは小型商用車で、ほぼほぼタクシー専用車といったクルマだった。

 このコンフォートは小型タクシーだが、中型タクシー仕様としてホイールベースを105mm延長したのがクラウンコンフォートだ。

 クラウンと名乗るからにはチープではダメ、ということでクラウン譲りのグリル、王冠エンブレムも装着され、コンフォートと差別化されていた。

 クラウンの証である王冠エンブレムもデビュー時はシルバー、その後ゴールドに変更した後にシルバーに戻したりするなど地味に変更されていた。

全長4695×全幅1695×全高1525mm、1998cc、直4DOHC(LPG仕様)、113ps/19.0kgm、10.15モード燃費:9.8km/L、価格:251万2000円(2.0デラックスAT)

 そもそもコンフォートはクラウンベースではなく、80系マークIIセダンベースのため、その点では名ばかりのクラウンと言える。

 しかし、タクシーとしての需要は高く、2018年1月に生産終了となるまで、約24年間という長いモデルライフをまっとう。

 現在でも現役のタクシー車両として活躍中だし、クラウンコンフォートは耐用年数が40万km以上に想定されていると言われているので当面の間、街中から消えることはないだろう。

日産ローレルスピリット

販売期間:1982〜1986年(初代)/1986〜1990年(2代目)

 1980年代に入ると日本人のクルマへの関心が飛躍的に高まると同時に、質感や高級感を求めるようになってきた。各メーカーともそのニーズに合わせるかのように豪華仕様などをラインアップするようになった。

 そこで日産は1982年にローレルスピリットをデビューさせた。当時の日産車のヒエラルキーは、頂点にセドリック/グロリア(プレジデントは除く)、その下がスポーティなスカイラインと豪華路線のローレルで役割を分担。

 ローレルスピリットは、ベースとなったのは日産の載量販車種のサニー(B11型)で、メッキパーツなどを多用することで豪華仕様としたクルマだ。つまりサニーにローレルの豪華さを与えただけで、本家ローレルとは関係ない。

 エンジンは当時のサニーには1.5L、直4と1.3L、直4が搭載されていたが、ローレルスピリットでは高級感を強調するために1.5L、直4のみが搭載された。

 ローレルスピリットは豪華装備、快適装備を謳いながらも1500XJで119万9000円とサニーと変わらない価格で買い得感が高かった。

 ローレルスピリットは初代が1982〜1986年、2代目が1986〜1990年と2代にわたり小さな高級車路線で地味ながら奮闘。ローレルと関係ないながら2代にわたり生産されたのは一定の需要があった証拠だろう。

全長4050×全幅1620×全高1390mm、1487cc、直4SOHC、85ps/12.3kgm、10モード燃費:16.0km/L、価格:118万9000円(1500XJ)
全長4285×全幅1640×全高1385mm、1598cc、直4DOHC、120ps/14.0kgm、10モード燃費:12.6km/L、価格:178万3000円(グランドリミテッド

※ローレルスピリットの現役時代の燃費は10モード燃費(10.15モード燃費は1991年以降)

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