【マークX、カローラスポーツ…】名ばかりのクルマと侮れないクルマ 6選

【番外編1】ホンダシビックタイプRユーロ

販売期間:2010〜2012年(3510台の限定)

 2007年に4ドアセダンのシビックタイプR(FD2)がデビュー。強烈なスペック、胃袋が動くような硬い乗り心地もあり一般受けはせず販売苦戦。まさにマニア向けのクルマとして存在していた。

 そのいっぽうでハッチバックのシビックタイプR待望論が根強くあり、ホンダはそれに応えるように2009年11月から欧州の3ドアハッチバックのシビックタイプR(FN2)を日本に導入し、シビックタイプRユーロとして限定販売。

 シビックタイプRユーロは都合2回限定販売され、1回目が2010台限定、2回目が1500台だった。

全長4270×全幅1785×全高1445mm、1998cc、直4DOHC、201ps/19.7kgm、JC08モード燃費:10.8km/L、価格:298万円(ベースグレード)

 この当時シビックはマーケットによってデザイン、プラットフォームが違っていた。欧州版のシビックタイプRは、グローバルスモールプラットフォーム、つまりフィットと共通のプラットフォームを使った3ドアハッチバックだった。

 エンジンはFD2と同じ2L、直4DOHC、i-VTECでFD2が225ps/21.9kgmだったのに対し、タイプRユーロは、201ps/19.7kgmとやや控えめ。ハンドリングもマイルドで乗り心地もセダンとは比べものにならないほどよかった。

 シビックタイプRユーロがフィットベースということで名ばかりというのは、失礼すぎるが、同時期に発売されていた4ドアタイプRが歴代のタイプRの路線なのに対し、異端であることは間違いない。

【番外編2】トヨタカローラスポーツ

販売期間:2018年〜

 2018年6月にデビューしたカローラスポーツは、欧州で人気が高かったものの日本ではブレークしなかったオーリスの後継車だ。

 このカローラスポーツは、名前こそカローラを冠しているものの、現行カローラアクシオ、カローラフィールダーとの共通点はほとんど皆無といっていい。

 なぜなら、カローラスポーツはプリウスで初採用された新世代プラットフォームの「TNGA」を採用。プリウス、C-HRに続くTNGA第3弾モデルなのだ。

 開発担当も、「カローラスポーツは基本的にC-HRとフロア、パワートレーンは共通で開発を進めた」とコメントしていることからも現行カローラとは関係がないことは明らか。

全長4375×全幅1790×全高1490mm、1196cc、直4DOHCターボ、116ps/18.9kgm、JC08モード燃費:17.2km/L、価格:261万3600円(GZ)

 パワートレーンは1.8Lハイブリッド(FFのみ)と1.2LターボでC-HRと同じだが、FFモデルには6MTが設定されているのが注目ポイントだ。

 現時点ではカローラと関係ないのにカローラと名乗っている名ばかりのクルマ、となるが、2019年にフルモデルチェンジするカローラがカローラスポーツに採用しているTNGAを元に開発されているとなると、先行的に発売されたモデルということになるので、単純に名ばかりとは言えないのだ。

 もっとも現行のカローラシリーズとまったく別物だとしても、オーリスではなくカローラスポーツとして発売したことで、トヨタがカローラの名前を大事にしていることが伝わってくる。

 カローラはこれまでにスプリンターという兄弟車もあったし、カローラの名前を冠した派生車が数多く登場してきたが、現在はカローラスポーツのみというのは寂しいかぎり。

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