ランクル250 パジェロエボ……やっぱりクルマは無骨がいい! 四角くてゴツいフェンダーのSUVが増えている理由とは

■過去の四角いボディにゴツいフェンダーのSUVといえばパジェロエボ!

1997年9月に登場した三菱 パジェロ・エボリューション。パリ-ダカールラリーに向けてのホモロゲーション取得のために誕生した
1997年9月に登場した三菱 パジェロ・エボリューション。パリ-ダカールラリーに向けてのホモロゲーション取得のために誕生した

 過去に販売された四角いボディにゴツいフェンダーのSUVといえば、真っ先に思い浮かぶのが1997年9月に登場したパジェロエボリューションだ。

 パジェロはパリ-ダカールラリー参戦を通してサスペンションや4WDシステムなどの技術を磨いてきた。その成果を誇示するため、そして98年のパリ-ダカールラリーに向けてホモロゲーション(公認)を取得するために、ショートボディのメタルトップワイドをベースにしたパジェロエボリューションを発表したのだ。

 エンジンはGDI(筒内直接ガソリン噴射)を採用した3.5L、V6DOHC。その内部に手を入れたうえで吸・排気系もチューニングし、自主規制枠の最大値まで引き上げた。

 パワースペックはターボに頼ることなく最高出力280ps/35.5kgmを達成、クロスオーバーSUVを含め、280psを発生するSUVはこれが日本で初めてのことだった。

 エクステリアもベース車のZR-Sと大きく変わっている。フォグランプを内蔵した大型バンパーと専用のフロントマスク、エアインテーク付きアルミ製ボンネット、ボリュームを増したブリスターフェンダーとアルミ製スキッドプレートなどの採用により、精悍なフォルムを誇示した。全幅は90mm広げられ1875mmに。サスペンションや4WDの開発にはパリ-ダカマイスターの増岡 浩が関わり、驚くほどコントロールしやすくなっている。

 パジェロエボリューションは1997年10月から3カ月、限定2500台だけが発売された。主役となる5速MT車は374万円のバーゲンプライスを付けていたから、発売されるやアッという間に完売した。もちろん今もコレクターやマニアが大事に乗っているクルマが多く、中古車市場でも高値で取り引きされている。

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