エコカーの柱へ成長したクリーンディーゼルの意外な落とし穴

オイル交換代はかさみがち

 マツダアテンザの説明書を見ると、エンジンオイルの量は2.5LガソリンNAがオイルフィルターを含め4.5Lに対し2.2Lディーゼルターボは同じ条件で5.1Lと多い。

 さらに交換サイクルもマツダ車はノーマルコンディションでガソリンNA車が1年1万5000km、ディーゼル車は1年1万kmの早い方と短いので、オイル交換にかかる費用もいくばかであるが多くかかる。

寒冷地に行く際には軽油の凍結に注意

 最後は季節外れで恐縮だが、まだ夏なのにと侮るなかれ、ディーゼルエンジンの宿命で、最悪命に係わる大きな落とし穴となるので覚えておいてほしい。

 軽油自体が本当に凍るわけではないのだが、軽油にはワックス分が混ざっており、低温になると結晶が分離し、この結晶が多いと燃料ポンプのフィルターが詰まりエンジンがかからなくなる、アクセル操作に対するレスポンスが悪くなるなどの変調が起きることがある。 

 そのため北海道を代表に冬場の寒冷地では凍結しにくい軽油が販売されている。

軽油はJIS規格によって特1号、1号、2号、3号、特3号に分類され、数字が大きくなるほど凍りにくくなる。冬場の寒冷地では3号、特3号が販売されている

 寒冷地で使われているクルマであれば給油も現地で行うので問題ないが、注意したいのが冬場でも比較的温暖な地域などから寒冷地へディーゼル車で帰省する、旅行する、スキーに行くといったケースだ。

 その場合は以前からよく言われていることだが、「目的地までの距離と燃費から計算して目的地で燃料が半分以下になる燃料残量で出発し、目的地で早めに満タンにする」というのが基本的な対応だ。

 そうしておけば凍りにくい軽油が混ざるので軽油の凍結の心配もなくなる。

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 このようにクリーンディーゼル車は扱いに若干の面倒や向き不向きがあるパワーユニットでもあるので、クルマのジャンル(車重が重く空気抵抗が多いといった負荷が大きいSUVやミニバンとの相性は良好だ)や自分の使い方を慎重に考えて選んでほしい。

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