■フェアレディZバージョンSTを評価する
―撮影拠点に戻ってー
岡本:いつ乗ることができるかと思っていたフェアレディZの採点をしていただきたいと思います。5点満点で、忖度なしに採点していただきたいと思います。いかがでしょう?
松重:僕がフェアレディZに付けた点数は3.5点です。
岡本:意外と伸び悩んだ印象もありますが?
松重:期待が非常に膨らみ過ぎたというのはあると思います。純粋にスポーツカーとしてのなにかこう凄い性能だとか、乗り心地だとか、過剰に期待してしまったんですけれども、価格的(665万7200円)にもGT-Rとは違った、スポーティなクルマという位置付けなんだと改めて認識しなきゃいけないんだと感じました。
残念なところでいうと、一番大事なところだと思うんですけれども、作りが左ハンドル車をメインに考えられてあるのでサイドブレーキが反対側(助手席側)にあることです。
僕としてはなんでこっち(運転席側)に移すことをしなかったんだろう。海外のメーカーが右ハンドルにするために処置をしたっていうのだったらわかるんですけれども、右ハンドルの日本のメーカーなのに……、というのが残念なところです。
ただ、街乗りとかで楽しくビュンビュン気持ちよく走るっていう意味でいくと申し分のないクルマかなって思います。期待が高かった分、ちょっと辛口の点数になってしまったかなと思います。
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いかがだったでしょうか? 7月19日にはベストカーWebにて「大好きなマニュアル車特集 マツダロードスター編」を公開します。お楽しみに!
【松重 豊 プロフィール】
俳優。1963年1月生まれ、福岡県出身。蜷川スタジオを経て、1992年、黒沢清監督『地獄の警備員』で映画デビュー。以降、舞台、ドラマ、映画と幅広く活躍。近年の主な出演作に、『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』(細川徹監督)、『ツユクサ』(平山秀幸監督)、『青春 18×2 君へ続く道』 (藤井道人監督)など。ドラマでは、『孤独のグルメ』シリーズ(テレビ東京)、『きょうの猫村さん』(テレビ東京)、大河ドラマ『どうする家康』(NHK)など。また、エフエム横浜『深夜の音楽食堂』にてラジオパーソナリティも務め、雑誌クロワッサンで「たべるノヲト。」を連載中。2020年には自身初の書籍「空洞のなかみ」、2023年には枡野俊明さんとの共著「あなたの牛を追いなさい」を刊行する
【岡本幸一郎 プロフィール】
モータージャーナリスト 1968年5月生まれ。生まれは富山県滑川市だが、父の仕事の都合で幼少期を横浜の小机で過ごす。その頃に早くもクルマに目覚め、街を走るクルマの車名をすべて言い当てるほどのクルマ好き少年となる。学習院大学卒業後、自動車情報ビデオマガジンの制作や自動車専門誌の編集に携わったのちフリーランスへ。あらゆるカテゴリーを幅広く網羅し、ユーザー目線で情報発信することを身上としている。2024年5月現在、乗り継いだ愛車は26台。幼い男女二児の父。2004年より日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員、2008年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員となる
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