こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】まさに車名通りの趣味のクルマ! [バモスホビオ]の人気が衰えなかった理由とは

■愛犬とのお出かけで重宝する機能が充実した特別仕様車

 バモスホビオには標準仕様のほか、「トラベルドッグバージョン」という、愛犬のための機能と装備を充実させたモデルを特別仕様車として設定されていた。

 トラベルドッグバージョンは、「愛犬とクルマで楽しく出かけてほしい」という発想から立ち上げた「Travel Dog」というウェブサイトで募ったユーザーの提案や意見が反映されたモデルで、期間限定で販売された。

 また、同仕様には特別装備として、抜け毛やよだれを簡単に掃除できるワイパブルドアライニング、泥などの汚れを簡単にふきとれるワイパブルマット、制菌、防臭、防ダニ加工を施した専用フロアカーペットマット、寒い日も効率よく後席を温めるリヤヒーターといった機能のほか、専用ステッカーや専用色アタッチメントフック、専用色ユーティリティフックといったアイテムを備えていた。

 こうした愛犬との外出に配慮した装備を充実させながら、車両価格はベース車比で3~5万円アップにとどめ、多くの愛犬家から注目を集めることになる。

バモス ホビオLとターボをベースに、愛犬家と愛犬のための装備を充実させた「トラベルドッグバージョン」を特別仕様車として設定
バモス ホビオLとターボをベースに、愛犬家と愛犬のための装備を充実させた「トラベルドッグバージョン」を特別仕様車として設定

 乗用タイプと商用タイプのPro(プロ)という車種構成でスタートしたバモスホビオは、2003年に登場から2018年5月に生産終了となるまで15年にわたって販売された。

 ロングセラーを続けられた理由は、やはり広い室内空間と多彩なアレンジが可能な荷室の利便性によって日常からレジャーまで幅広く活用できたこと。また、背の高さをさほど意識させない操縦安定性と乗り心地のよさ。さらにリーズナブルな価格設定もウケた理由として挙げられる。

 15年の間に、クルマを取り巻く環境やユーザーのニーズは大きく変わったが、それでも長い期間売れ続けられたのは、マイナーチェンジや改良によって熟成を重ねていたことはもちろん、基本設計の高さが大きく影響している。

 バモスホビオはホンダの狙い通り、創造性と遊びのアイデアを大切にしたい趣味人に欠かせない存在となり、その思想は後継モデルとして登場したN-VANへと引き継がれる。

【画像ギャラリー】 ハイルーフボディを活かして1180mmの室内高を確保したバモスホビオの写真をもっと見る!(12枚)画像ギャラリー

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